第343話 霊者、霊敏之謂
- 2016/07/31
- 00:16

これは、呉公藻【太極拳講義】の一番肝心なところです。霊者、霊敏之謂。由軽虚而松沈、由松沈而粘黏。能粘黏、即能連随;能連随、而后方能霊敏。則可悟及不丢不頂矣。人体全体の敏感度をどうやって上げるかを説明しています。全体の動きを軽やかに、しかも、相手にはっきりとこちらぼ動きを知らせないことを両立できれば、力まずに回転の重心を低くすることができます。次に、粘黏ができるようになります。粘黏ができれば、連随も...
第342話 軽者、軽虚之意
- 2016/07/30
- 00:24

呉公藻【太極拳講義】ではとうとう、最も肝心なところを言及していますね。原文:軽者、軽虚之意。然忌漂浮。在盘架時、動作要軽霊而和缓。往复乃能自如,久之自生松活之勁、进而生粘黏之勁。故軽字是练太极拳下手之处,入門之途径。太極は「軽」で有名です。「軽」の意味は自分自身の動きの特徴をはっきりと相手に知らせないことです。腰より高いところで腰椎を連動しようとするならば、全体的な動きは浮いてしまいます。基本太極...
第341話 病者へのお見舞い
- 2016/07/29
- 01:56

太極の上級者は生活自体も太極思想に沿うこととして知られていますが、私はこのように生活はできていないですし、太極の上級者の自覚もありません。近代モダン社会ではもはや、何も心配しない生活はなかなか無理です。このような不安な生活では、すべての武術や武道の実力低下へ繋がっている気がします。私も多くの近代人と同じく、今日に至るまで生活があまり安定しているとは言えないですが、何とか太極の修練を続けております。...
第340話 舒者、舒展之
- 2016/07/28
- 00:01

舒者、舒展之谓。故云先求開展、后求緊凑。初学盘架時、姿勢動作、務求開展、使全体関節、節節舒展之。然非故意用力伸张筋骨、於自然之中、徐徐松展、久之自然松活沈着矣。 舒は楽であるという意味になります。展は動きを大きくすることです。考えてみると、多くのスポーツや武術は体を酷使することが当たり前にようですね。昨今の先進技術によって、ネットワークも著しい発達を成し遂げました。毎日のネットを拝見していると、武...
第339話 安者、安然之意
- 2016/07/27
- 11:35

呉公藻【太極拳講義】では、太極基礎を中、正、安、舒、軽、霊、円、活の八つの要点で説明しています。当然、太極は細かさの勝負であり、年で身体能力が落ちても戦闘力が落ちない訓練は他のどの武術とも違います。原文:安者、安然之意。切忌牵强。由自然之中、得其安适、乃無気滞之弊、而能気遍身躯矣。此由于姿勢安稳、動作均匀、呼吸平和、神気鎮静所致。安然という言葉は日本語にはありません。辞書では、平穏や無事と解釈して...
第338話 正者,姿勢端正
- 2016/07/26
- 13:03

当然、太極拳の基本拳では慢架と快架を含む要素になります。呉公藻【太極拳講義】で解釈している色々な太極拳論も発勁などの要素を研究しています。原文:正者、姿勢端正。每一姿勢、務宜端正,而忌偏斜。然各种姿勢、各不相同、或仰,或俯,或伸,或屈,非尽中正。是以其発勁,及其用意之方向,而求其重心。盖重心为全体枢纽。重心立,則開合霊活自如,重心不立,則開合失其关键・・・姿勢端正という中国語ですが、小学校レベルの...
第337話 中者、心気中和、神清气沈
- 2016/07/25
- 12:00

【太極拳講義】の基本拳の解釈に一つの項目です。原文:中者,心気中和、神清气沈。其根在脚,即是立点,重心系於腰脊,所謂命意源頭在腰隙。精神含敛于内,不表于外,乃能中定沈静矣・・・この「中」をまっすぐとして解釈することもかなり多いですね。本来ならば中和されている気持ちを指します。清らかな気持ちで何も考えずに太極拳を練習することが最も望ましいです。武術の根っこは基本的に足であることが当たり前です。太極拳...
第336話 是故以心行意
- 2016/07/24
- 01:15

古代から中国武術は「意」の使い方で迷っていたと言い伝えられています。太極は一種類の気功でありますが、バランスよく体の能力を上げていくにははっきり申して時間がかかってしまいます。よって、古代から太極拳から脱退してしまう方が多いです。もちろん、太極に踏み留まっている方も効率を求めて、なんとか効率を上げるように修行方法を変えることを試みますが、太極効果がないか体を壊してしまうことがほとんどです。【太極拳...
第335話 授受再考
- 2016/07/23
- 00:52

このテーマは何度が書かせていただいていますが、説明不足もあって、再度の着筆をさせていただきます。【太極拳講義】原文:夫人之性情,各有不同。大抵可分为两种,曰刚与柔是也。刚性急而烈。上者为强,下着为暴。强者喜争,故其学拳时多务于刚,以其性喜争强斗胜,不屈人下也。柔者性和而顺。上者心气中和而笃敬,故其学拳时,多务于柔,以其性喜和平多涵养也。暴者,性燥而鲁莽,故其学拳时,专务于猛,而无精细之趣。柔之下者...
第334話 虚無渺茫
- 2016/07/22
- 00:33

【太極拳講義】では、将展未展、似開似合の太極勁上級状態をこのように申しています。機者、陰陽未分、虚無渺茫、謂之機・・・太極拳理論は、中国語を母国語にする人間でも中々理解できないことで知られています。太極基礎理論では、陰陽が分かれていない状態を無極と言っていますが、このような文書を読むと多くの方はきっと、最上級の太極勁は無極状態とでも簡単に説明してしまいますね。実際のところでは、陰陽が分かれていない...