第465話 収斂入骨
- 2016/11/30
- 00:25

発勁のお話しの次はこの話題しかないです。外家拳ならば発勁や速度がすべてのようですが、内家拳としての太極は発勁は一応あるものの、すべての内外の動きを可能な限り体の一番内側へ隠れていく状態への訓練が最も重んじられているはずです。太極の上級者は更に、動きがほとんど確認できないことで知られています。この状態が日々の練習の中で現れてくるのは、筋力をほとんど使わない状態での套路練習になります。しかし、人間の体...
第464話 発勁
- 2016/11/29
- 01:34

本日も教室で発勁の話しをしました。そして、推手練習で発勁を見せることもしました。実際、人間は体のすべての力を捨てきるならば、自分自身の力は捨てれば体は自然に 流れ込んでいきます。すべての武術の発勁はおそらく前方へ向かうものだと考えられます。そうすると、基本的に太極の発勁はこのように、力を捨てれば体が自然に前方へいく位の重さになります。本日の実験では、わたくしの会員の方々が感じているのは、わたくしの...
第463話 動きの対応法
- 2016/11/28
- 00:00

相手がこちらに向かってきた手に対しては当然、何だかの形で対応しなければなりませんが、その対応が逆に何だかの弱点を見せていたら、太極や一部の中国武術の内家拳、日本国の古法ならおそらく容赦なく付いていきます。まあ、結果は崩されていくことになりますが、相手の手の動きをどのように対処すればよいかはきっと、多くの武人が研究し続けるはずです。太極や古武術は基本的に相手の動きに付いていくことを理想的としています...
第462話 断点から円満へ
- 2016/11/27
- 00:23

凡そ、すべての武術が断点への懸念をしますが、どの部類の武術も断点を軽減することが一定の時間と修行を経てゆかねば、結果的に断点を作ってしまう人間こ骨格の修復は有り得ないです。分かり易く言えば、断点への妥協と武術の即効性はいつも正比例になります。更に、人体に於いてはいきなりの断点修正は有り得なく、断点を可能な限り隠すことで相手に攻撃の際の重心の捻りや歪みを軽減する練習法は実に多くの武術が取り入れていま...
第461話 面子文化の違い
- 2016/11/26
- 00:09

奇しくも、日本語と中国語の両方にこの「面子」と言う言葉があります。しかし、私は最近、日中の面子の違いを少し感じはじめてきたこともあって、周りの方々に確認をしたところ、日本人の皆様も感じているようです。元々、文化や基礎教育の違いでこれが生じるのは当たり前ですが、日本国に長く居候し過ぎることもあって、自分自身の感覚が日本国に同化されている錯覚は自然に生まれてしまいます。こうなれば、私はこの国で感覚的な...
第460話 修練と妥協のバランス
- 2016/11/25
- 09:55

苦しみを耐えて修行をすることはおそらく、すべての武術に共通します。しかし、太極の世界では修練と妥協のバランスが最上級の勁路への通り道であります。これはほぼ、すべての太極上級者が語っているはずです。これをしっかりと心で理解できていない私は、最上級の勁路とは無縁であることは何となく感じています。当然、自分自身の心でこのようのバランスを把握できなければ、人を教えるのも完全ではないことは見えてきます。この...
第459話 虫一匹の懂勁
- 2016/11/24
- 00:16

一部の会員さんに人間の体は力を捨てれば、輪ゴムみたいというか、輪ゴムとまったく違って自然に伸びていくことを教えはじめています。当然、こうなると太極の動作はすべて、その原理の元で動くのが基本です。わかりやすくいえば、手足の伸び縮みと上げ下げも体の力を捨てることによる動作です。太極の動きは輪ゴムが自然に伸びたり、戻ったりするものです。そして、違う角度からすると太極修練が使っている力は手足がギリギリ落ち...
第458話 動くこと
- 2016/11/23
- 00:00

凡そ、すべての武術が動くことと繋がっています。機械的な動作で知られているロボットならおそらく一部分のパーツだけを動かしことが可能でしょうが、高級動物である人間は多くの専門家もご存知のように筋肉と筋肉が繋がっていて、更に神経も筋も一本の電線の役割と違い、我々の前足より手へと、進化とも退化とも何とも言えない器用さが備わりましたが、人類の他のパーツの退化は著しくこれ程に長生きできるのは本当に不思議です。...
第457話 ぬるま湯
- 2016/11/22
- 12:42

日本国に28年間も生活していますが、非常に残念ながら日本の文化や習慣は未だに理解できていない部分が多いです。日本での最初の10年の生活はほとんど、日本語と生計の為に奔走していたのですが、少々生活の余裕ができたところで日本国の景気がどん底に陥り、会社の中での限られている人間関係でいっぱいでした。当時の日本では、私みたいに学歴がない外国人で大手企業の破綻で社会に流れたら、工場の重労働や建築現場の仕事位しか...
第456話 太極勁の心得
- 2016/11/21
- 02:06

太極勁は永遠に満点がないです。私は弟子や会員の皆にもっと高いレベルの 太極勁を目指すようにお願いしています。まあ、時折、急ぐ気持ちが空回り、教えすぎてしまい、消化不良を起こしてしまうこともしはしありました。このような出鱈目な私ですが、それでも普段は会員の皆さんに、「無理のないように練習してください。頑張らないで頑張ってください」と話しています。一定のレベルまでの太極勁を修得した人間であっても、他人...