第696話 土のかたち
- 2017/07/20
- 22:41

太極陰陽五行二相は、太極の七種類の動きのパターンを申しています。それは、金、木、水、火、土、日、月でございます。この七つのパターンは流派によっては微妙に違いますが、この七つのパターンのバランスが崩れていれば、十三勢には永遠に無理であることは中国太極門の五大流派の共通認識であることは揺るがない事実です。
太極の七つのパターンの中でも、土のかたちが一番複雑です。太極の土のかたちは基本的に三つのパター...
第695話 空気感
- 2017/07/20
- 01:50
世界のカメラレンズの中では、ドイツのKarl Zeissがかなり有名です。そのレンズの凄さと言ったら、空気の透明度でさえ確認できるようですが、私も若い頃にドイツ製と日本製のKarl Zeissレンズを試したことがあり、確かに写り自体はかなりの透明感を感じますが、空気感まではいまいちですね。かつては、私達がカラーリバーサルをライトボックスに乗せて、ルーぺで構図やピーントを確認することになります。でも、例えライトボッ...
第694話 如履薄冰の命
- 2017/07/19
- 01:53
敬愛する日野原 重明先生が昨日の朝に去って行かれました。私は日野原先生の講演会を三度程に伺ったことがあり、先生の非常に穏やかな生き方がすべての太極修練者の模範だと確信しております。報道によると、日野原先生は一週間程に調子が崩れ、ご本人は延命処置一切望まれていなかったそうです。流石に医者ですね。人間の体はそろそろ無理になる頃に無理して何とか伸ばすことは、かなりの苦しみが伴います。人の命が終着に近付い...
第693話 素直に脳を使おう
- 2017/07/18
- 02:01
少し人間の脳を考えてみたいです。間違って脳を使うと人間は破滅してしまいます。人間は脳の計算などでコントロールする物事は決まっています。語学、数学、囲碁や将棋の計算、接客のためのトークなどは脳のコントロールになり、人類はこのように脳を使い過ぎるとかなりの疲労を感じます。酷い場合は酸欠になることも伺ったことがありますね。囲碁選手が激しい試合の中で酸素吸引をすることもあります。ところで、我々は毎朝の出社...
第692話 和谐と言う言葉
- 2017/07/16
- 18:47

中国語では「和谐」と言う形容詞があります。日本国の新幹線にあたる高速鉄道車両の名前も「和谐」(hexie)になっています。文字通り、協和と訳するほかにないですが、なんとなく直訳だけではしっくり来ない言葉の一つです。もしかしてこれは、日中友好の際、田中角栄元総理の「数々のご迷惑をおかけしました」と言う言葉を中国語に「添了很多麻烦」として訳したことで中国政府が激怒した事例と同じ位にあまり直訳できない言葉では...
第691話 歩み寄り
- 2017/07/15
- 22:39

世の中は、どんなの人間関係はどんなに深い溝があっても、互いに頭を下げて歩み寄れば基本的に解決できない問題はないと思います。日本は特にそうですね。若い頃に東京で色々なアルバイトをしていました。板前さんはあまりにも忙しくなると時々口論になることがありますが、その後どちらかが頭を下げて、「すみません」と言ったら大概は仲直りしますね。
わたくしは日本に来る前に中国の上海でも太極を教えていました。もちろん...
第690話 その他の近道
- 2017/07/15
- 00:48

数年間に渡って、太極勁の習得の難しさを語り続けて参りましたが、先般も太極勁習得の近道を語っていましたが、本日はいくつのその他のあまり知られていない近道を分かち合って見ます。太極基本拳法を無目的に練習すること:この動きはどういうどういう意味でどのように人を殴るとか飛ばすとか、この動きは十三勢のどれに当て嵌まるかを一切考えないことです。脱力は連動がポイント:太極は基本的に体全体の脱力が必要ですが、人間...
第689話 機能のバランス
- 2017/07/13
- 22:08

若い頃に清掃の仕事をしていた会社に、元東京六大学の野球選手がいました。当然、この日本語も不完全な私と同じ仕事をしていたわけです。もちろん、社会の豊かな履歴があって、その方は現場の責任者として任せられていました。昼休みや午後の休憩の時間では私がいつものように彼が溢す愚痴を聞いていましたね。「怪我がなければ、俺は今ここにいない。著名整形外科も柔道整復師も鍼灸師も俺の肩を治療出来なかった......」
まあ...
第688話 ギリギリの間合い
- 2017/07/12
- 20:11

古い時代の武術は基本的にどれも命をかけて戦うものです。昔の中国人武術家は簡単に色々な異なる流派と手を合わせるのです。しかも、手を合わせる前にはどの武術家も自信満々に自分自身は負けたことがないと堂々と言いますが、手合で負けてしまえば、その後の落ち込みも半端ではありません。手合で負けてから門外不出して半年後に急死する達人も今した。まあ、わたくしならば常に自分自身を低いレベルにおき、いつでも自分自身が負...
第687話 人様の立場
- 2017/07/12
- 09:24
人類社会では、少しでも自分自身の社会的な位置づけを考慮すれば一般的に、他人の立場のことを常に最優先に考慮すべきですが、政治学的な観点からすると一国の第一党や一党独裁ならば、その政党は大概、横柄で多くの人の立場に立って国策を考えることは中々しません。その国が貧困であれば、人々は暇があり溢れるなら、統治者に対して色々と不平不満をこぼすのですが、それが先進国であれば、民の一人ひとりが毎日のように懸命に働...