第792話 粘連黏随不丢頂
- 2017/10/21
- 00:00

徐々に年が取ってきたことでいつのまにか、ブログの番号が間違ってきたようです。お詫び申します。申し訳ございませんが、本来のあるべき番号へ戻らせて頂きます。結局のところ、太極拳用法はいかにして「捨己従人」をして、粘連黏随への到達が大切かということになります。これは外家拳の専門家の動きの中にも、ただ一発相手に当てらせることや力で相手の関節の決めてねじ伏せるとは別物でしょう。呉式太極拳用法集原文:撇身捶来...
第798話 始能敗中来取勝
- 2017/10/20
- 11:34

本日は折叠勁の話ですが、折叠勁が太極拳の中で十三勢と関連している勁の一種であり、場合によっては十三勢の複数を使うこともあります。もちろん、十三勢をまったく使わずに固有分明から来る自然反応もあります。原文:分手合掌十字手,前搂後打折叠勁,往復折叠要霊活,全凭机警显機能;能晓折叠之奥妙,始能敗中来取勝。太極拳は基本的に急に殴られた時や関節が決められた時にそのまま相手の重心のバランスや内面の隙に「不頂丢...
第797話 勢勢顕示神安泰
- 2017/10/19
- 12:15

本日も当家太極拳用法の中の一句を分かち合いたいと思います。ここで取り上げる安泰という言葉ですが、今日の日本語や中国語ではもはや、一定の地位や位置付けが動揺できない様を申していますが、古代の中国語では気持ちの落ち着きの極みとして解釈していたようです。原文:身躯扭転回正位,两肘下沈護頭面,勢勢顕示神安泰,肩肘松沈腿曲弯。外家拳のようにどのように相手に当て、どの手法で相手を捌くよりもいずれ、自分自身の内...
第796話 太極长長拳号内功
- 2017/10/18
- 12:13

本日もわずかな動きの中で、太極の専門家も中々実現できない一種の状態です。太極修練はもはや、矛盾論の典型的な事例であり、我々が読んでいる太極理論の中では生涯をかけても中々実現できない状態がほとんです。本日の太極状態です。立身中正頂頭悬,腹内松净気勝然,三陽聚首於百会,気沈丹田在関元; 太極长長拳号内功,呼吸導引十四経,吐納本是内家功,推陳布新調元神。まあ、完全に訳してしまえばおそらく、またどなたか自...
第795話 左右一似陰陽鱼
- 2017/10/17
- 10:41

以前、山田先生のおかげで拙作を出させていただいた頃に、先生は我々の太極拳をご覧になって、当流派の「揽雀尾」が他の流派とまったく違うことにお気づき、かなり驚かれたようです。道教にもう一度戻った我々は、違いを見せるのも当たり前と言ったら確かにそうですが、今日の上海鑑泉社会員の中でも、我が流派の動きは他の流派よりもかなり簡単であることに気づき、このような簡単な動きの用法はいかなるものかと疑問に思っている...
第794話 商売の疑問
- 2017/10/16
- 13:44

若い頃、私も営業職を務めておりましたが、あの頃から私が世界の色々な営業方に疑問を抱いておりました。1980年代の中国上海、テントを張っての路面店が流行り、色々な食べ物を提供していましたが、数時間に渡り店主は同じ桶の水で何度もお皿を簡単に洗っただけで使いまわしていました。私は当然、食べる気になれませんでしたが、実際、毎日のように多くのお客さんがそれを美味しく食べていましたね。このように、人々の健康を無視...
第793話 用气則滞 用力則断 有法則尽
- 2017/10/15
- 01:28

これは呉公藻、馬岳梁著作の太極拳講義の中の非常に肝心な部分です。私達が太極修練の中で避けて通らない部分であります。わかりやすく参りましょう。太極が考えているのは用法のない尽きぬ状態でありますが、しかし、初心者は太極の一定の最低限度の形を守り、その形を力まなく続けることで外的な力みを取り除いていくものです。初心者の正しい太極拳の形は少しでも十三勢に近付く状態です。当然、初心者の太極拳には、見栄を張る...
第792話 どの位の力を使うべき
- 2017/10/14
- 02:07

太極拳の「盘架」と推手はどれ程に力を使うべきかは従来から議論が絶えませんでした。しかし、結果からすると、力で問題解決をするのならばもはや太極拳ではありません。ただ、まったくの無力状態で相手に向かっていくことの難しさも、どの武術を修練している人もわかっているはずです。
ほぼ力を使っていない状態で太極推手で勝てるようになるのは、かなり長い間に力を使っていない状態で何度も何度も負けてもそれを継続するこ...
第791話 断点の構造から隙の緩和
- 2017/10/13
- 11:00

BUDO-STATIONの教室も始まり、これからはおそらく、より多くの方が太極の構造に触れるようになります。今後は、実質的に本来の太極的な体の使い方を惜しみなく分かち合って参ります。当然、それに沿って練習を続けている者はきっと何かを得られます。さて、太極で申す断点とはいかなるものかを説明して見ます。我々は毎日のように体を動かし続けています。しかし、その動きは断点だらけであります。そもそも、我々は筋力で骨格や関...
第790話 近朱者赤 近墨者黑
- 2017/10/12
- 11:55

拡散希望漢字系の国である日本国なら、本日のテーマの意味がなんとなく理解できるのではないかと思います。赤い物に近いものは赤くなり、墨に近い物は黒くなります。原文は中国晋の時代で傅玄《太子少傅箴》が出典になります。故近朱者赤、近墨者黑;声和则响清、形正则影直。日本語に直すとこうなります。赤に近い物(者)は赤に染められ、墨に近い物(者)は黒になります。皆の声が合っていればその響も遠くへ届き、実物の形が歪...