第913話 京劇の名優と太極勁の神秘
- 2018/02/18
- 00:36

中国文化の一種である京劇で今日に至るまで、おそらく、梅蘭芳の右に出る者はいないでしょう。彼は所謂、京劇の中の女方であり、彼の歌いと語り、そして、女性特有の武の感覚はすべて自然体です。特に、彼の剣は多くの太極拳巨匠にも魅了していましたね。当家創始者の呉鑑泉は弟子の剣がかなり不自然に気付き、その弟子を梅蘭芳の剣を学ぶように進めたそうです。当然、梅蘭芳氏は武術家ではありません。もちろん、凄い太極勁も習得...
第912話 格闘技なら
- 2018/02/17
- 01:57

わたくしは若い頃から色々な強い格闘家を近くで見て参りました。以前にもブログでわたくしが直に感じる武術や武道を紹介していました。真の強さを得ようとする者だったら例え我が身がどれほどに壊れても、我が命が今すぐ断ってもまったく惜しまないはずです。真の意味での格闘は体と体のぶつかり合いで優勢と劣勢を分ける術であります。格闘は古代の産物であり、太古の昔は近代の鉄砲や大砲、空母やミサイルが無く、皆は大きな鉄製...
第911話 恭喜发财 身体健康
- 2018/02/16
- 00:00
正式に申しますと、戌年(犬年)は本日から始まることになっています。陰陽五行で計算する毎年が違う長さの旧暦の年と、12年で形成する干支の一巡、そして、天地万物の微妙な変化による毎年の年越しの日の違いは私にとって、中国の文化そのものであります。そして、本日のテーマですが、中国人っぽく、お金が入ってくることと健康を願う言葉のままです。当然、これが本日の中国人ならば、慌ただしい日々は当たり前で新年の挨拶は、...
第910話 家族団欒の大年夜
- 2018/02/15
- 10:59

今日は旧暦でいうと大年夜になります。今日という日は基本的に家族団欒になりますが、近代社会の昨今では中国も若い層は年末も旧正月もないように働いている者が少なくありません。とはいえ、基本的に中国の新年は年間最も長い連休であることは間違いないです。私の家庭では、年越しを上海に向かうのが当たり前でしたが、来日する前の年の1989年の春節は逆に私は生まれ育った町に別れを告げる為に、当時はまだ田舎に住んでいた父母...
第909話 小年夜も練拳
- 2018/02/14
- 11:22

旧暦では一年の最後の日の前の日のことを小年夜と言いますが、この日からは、中国人の所謂「過年」(年越し)がはじまります。昔、一般的に「小年夜」からはすべての会社が休業します。どうしても休めない業者では、年越しの間の給料が倍になります。「小年夜」は、散髪して、ゆっくりとお風呂に入る習慣がありましたが、今日の中国も世界先進国のように毎日のように風呂に入るようになったのですが、かつての中国は毎日のように風...
第907話 太極16字のポイント
- 2018/02/13
- 10:54

太極のポイントは流派によって違いますが、基本はほとんど同じです。一般的にこのようになっています。虚領頂勁、含胸抜背、松肩沈肘、落胯垂臀になりますが、この中に松肩沈肘以外は、どれも脊椎の話になります。まあ、松肩沈肘は何を言っているかというと、人間は常に揺れている状態にありますが、人間は肩や肘などの重くて天秤的なポイントで重心をとるのですが、高い位置の肩や肘などで重心のバランスをとるのならば、我々は逆...
第906話 哲学的な身体操作
- 2018/02/12
- 12:21

この話題は太極だけではなく、多くの武人がこれに生涯を捧げています。太極の身体操作法は一冊の本を書くこともあまり難しくないので、今後もできれば本日のテーマの続きを徐々に綴って参りたいです。本日は足の話です。人間の足のパワーはおそらく、すべてのパーツの中でも最も凄いです。人間は足の蹴り一発ではかなりの打撃が見込めます。足の蹴りが構築するサッカーのボールを胸で受けてしまった場合、吐血する事件も伺っており...
第905話 弓歩より上歩
- 2018/02/11
- 00:37

一般的に太極拳の弓歩から一歩前に進む場合は、五大流派の一部では「将展未展」と言う専門用語を用いて説明しています。そして、道教継承の太極拳ではこの動きを陰陽五行二相説の中では「日」になっており、一定の決められた動きが望ましいです。弓歩から一歩前に進む場合は基本的に後ろの足で蹴り上げることはしません。よって、呉式太極拳や古代の太極拳の弓歩はすべて10ゼロの重心になります。言い換えれば、重心のすべては前の...
第904話 小架、大架
- 2018/02/10
- 00:27

はっきり申すと、このような太極拳なら果たして小架太極拳と言えるのだろうかというと、答えは明白ですね。太極門五大流派ではしっかりと体の状態をかなりよいレベルまで修練した先生方は、小架を大架のように、大架を小架のように練習できるはずです。楊少候先師、孫禄堂先師、呉鑑泉先師、陳発科先師、郝少如先師、馬岳梁先師までは太極門の中ではちょうど二つの世代になりますが、これらの先輩の方々は共に大架と小架にまったく...
第903話 ぶつけた瞬間の吸収
- 2018/02/09
- 12:43

太極の戦闘理屈から申しますと、ぶつけた一瞬に相手からの抵抗を吸収することですが、実際に太極を使っての命をかけての格闘どころか、今日の平和社会ではいかなる武術を使っての生死を分ける格闘はあり得ないでしょう。稀に公の場で酩酊して殴り合いを目にしますが、これははっきり申しますといかなる格闘技の大会よりも激しいです。元々、武術としての所謂使える太極拳も、太鼓の昔から平和を想定した上での道教思想から来るもの...