第1075話 理屈も訳も、きっかけも
- 2018/07/31
- 11:38

世のすべての武術や武道はそれなりの理屈が必要でしょうか。私達の太極は特に理屈というものが必要しません。体が一定の状態で動けていれば、体内に一定の流れる内勁ができれば、自然と相手との間合の中で勝機を得ます。太極または他の中国武術の内勁と言ったら、このような現象です。昔から中国では、力が大きいことを「功力」が大きいと言っていました。何故か最近になってこの「功力」と内勁が同一の物にされているようです。中...
第1074話 含胸抜背による勁路
- 2018/07/30
- 10:06

先般のゴールデンウィークでは、太極の「 含胸抜背」を説明する為のレントゲン撮影を行いました。まあ、ネットでたった2枚の写真だったので、あまり説明できていないようですね。しかし、医者の方々よりはかなりの評価をいただいており、逆に医者ではないとわからない人間の特殊な体の使い方は、本当に数十年の訓練がないと決して得られるではないと思います。 含胸抜背は太極の中において、中定を失わずにして、体がほとんど進...
第1073話 誘導である勁路
- 2018/07/29
- 12:27

十三勢の中で、誘導と言ったら「履勁」ですが、世間一般では、「履」も「採」も力いっぱいで引っ張っている感じですが、実際の十三勢の解釈では、履は当然のように履であります。本日の教室では、出来る限りの履勁の表現をしてみました。まあ、現在の学生や弟子の皆でしたら、いかなる私に対する攻撃であってもほぼ何も抵抗がない状態で滑らかにかわしていきます。実際のところの私自身の断点や隙はおそらく、私自身しかわからない...
第1072話 自転車をこぐ感覚
- 2018/07/28
- 08:15

自転車に乗っていると、人間はもちろん、臀部が最も抵抗を受けるようになります。我々が椅子やベンチに座っている時もそうです。寝る時は体の多くの面積で地球の引力を受けるので、我々の体がやっと休めます。そして、座って寝るのは横になって寝られるとは考えられないのもこれが原因だと思われています。人は普通に立っている時、地面に近い位置であればあるほど受ける圧力が大きいはずです。人間の両腕は歩行を止めたことで日常...
第1071話 犬の目線という例え
- 2018/07/27
- 12:49

私は諸事情により、数年も中国へ帰郷しないことが多いですが、あまりブランドの服装を着ないことと、日本国はスマホの普及も中国より若干遅れていたこともあって、2005年頃に私が上海の街ではまるで田舎者のように見られていました。まあ、私は中国がほぼ完璧に聞き取れる為に、色々な自分自身の悪口が聞けることは今日の日本国でも同様です。2005年頃に、中国人の一部は既に、日本国は貧しい国だと感じたようです。しかも、日本は...
第1070話 意念という状態
- 2018/07/26
- 12:01

今日では、武術が意念がないといけないくらいに色々と語られていますが、実際に、高速で戦っている中では意念を身体にどう伝えるのかを考える余裕があろうかと、これは少しでも格闘の経験がおありの方ならば話しは簡単に通じますね。太極は基本的に自分から攻撃をすることをしないのが基本ですが、今日の中国国内の色々な総合格闘技で太極と名乗っている者が多く、その動きを拝見しても太極に連想できるほどの内容ではありません。...
第1069話 盘架と推手
- 2018/07/25
- 11:36

盘架、太極専門用語で太極拳基本拳のことです。太極は、「盘架為本、推手為用」と言う言い方があります。世の中の太極拳教室は何だかの形で推手を教えているのですが、当研究会で推手を教えはじめてからは、多くの方が興味を示してくれました。当然、これは呉式太極拳の多くの推手手法のおかげだと思います。それで、お宅は推手の教室があれば、参加したいとか…太極拳はやっているよ(24式とか、他の伝統とか、訳がわからない物と...
第1068話 時代の産物
- 2018/07/24
- 10:07

呉式太極拳研究会を立ち上げて5年あまり、中国太極門の意念をかけないことが一般的に知られるようになったのですが、1980年代初頭に中国もやっとの事で民間武術や気功が急に流行るようになり、経済発展と職業の自由化は多くの分野で人々は簡単にお金を手に入れることが出来るようなったと、これは今でも深く記憶に残っています。民間のレストランを経営する者は半年で富豪になり、貯めたお金では何とか海外に留学でも行って、皿洗...
第1067話 纏と裹
- 2018/07/23
- 07:47

纏という漢字は中国語では簡化字になり、一般的には「缠」になります。裹は日本語も中国語も同じ書き方になります。中国語では日本と中国の関係を「一衣带水」と言っていますが、まさにその通りですね。昔の中国人は一本の紐の太さで狭さを申しています。一衣帯は、一本の衣を縛る紐のことです。狭い川の両側のような隣国関係です。それもそうですね。私は以前に一度だけ上海から大阪の関空までの飛行機を利用したことがあります。...
第1066話 猛暑
- 2018/07/22
- 01:03

連日の猛暑でかなり寝不足している方もいますが、猛暑と言えば、私の少年時代では中国大地のほとんどの家がエアコンがなく、金持ちならば扇風機があると、夏は暑いだと当たり前の時代でしたね。当時の鑑泉社の家族の練習も扇風機一つで練習していました。今日もまだ青空教室がかなり流行っていますが、当時では公園で太極拳を教えるのは当たり前でしたね。同門の者は体育館教室という名前で経営していましたが、実際には体育館の外...