第1136話 ローマは一日してならず
- 2018/09/30
- 13:08

Rome was not built in a dayこの諺はなんと英語にもなっています。古代では「すべての道はローマに通ず」と言われた程に繁栄していました。しかし、これ程の古代ローマ帝国も、築くまでは7百年ほどかかり、長い艱難辛苦の歴史があって、短期間で完成できることは有り得ないです。まして、人間の体ですが、私が知っている限り、極真空手創始者の大山総裁が空手を完成させるには10000日かかるとの名言が残されています。ダンスや各...
第1135話 筋肉と太極
- 2018/09/29
- 12:49

太極は基本的にできる限り筋肉を使わないようにしますが、本日の練習が終了したのち、大人も子供も足が中々曲がらなくなり、筋肉がかなりパンパンに張っていましたね。でもわたくしはというと別に大したことをあまりしていないようであまり疲れてもいません。まあ、55歳ですけどね。常に伝統太極拳を妥協せずにしてやっていたら、このように私は現在、硬いところと柔らかいところの差がほとんどありません。体が自身のいかなる抵抗...
第1134話 伝統太極と柔軟のバランス
- 2018/09/28
- 09:26

人は誰でも若い頃が柔らかくて、老い骨になると当然のように体全体が硬くなってしまいます。これは今日の近代医学も、四千年前の老子道徳経も同じことを言っています。近代では、科学がどれ程に発展したのかはこの時代遅れの私が申し上げるものではなく、それこそ中国古代の偉大な詩人が描かれていた神話や古代ギリシャ神話のほとんどが実現してきましたね。我々は小型飛行機などを操っていれば、人類も本当に簡単に空を飛ぶ夢が向...
第1133話 人生を考える
- 2018/09/27
- 13:56

あまり深く考えたことがないと言えばそうかもしれませんが、私の人生観は生涯現役、と言うよりもおそらくそうしなければ老後は無理ではないかと思います。要するに、わたくしが来日にてからは日本国の景気が悪くなる一方でしかも運が悪く、飛び込んだ大手会社は破綻。大卒でさえ就職はあまり簡単ではない時代では一定年齢を有する再就職の人間は誰も厳しいです。わたくしは企業の破綻でかつて学生時代とほぼ変わらないアルバイトも...
第1132話 太極を教える
- 2018/09/26
- 10:13

一般的に申すと、何かの分野を教えた人間は確かに何をを教えても上手のはずですが、太極は違うと思います。太極は基本的に何かの動作を覚えたり、教えたりするよりも、人間の体が如何に水のようになることを教えていくわけです。例えば、動作を教えてもそれは如何に内面的な動きを促すような動作への確認になります。太極の訓練でどのような動きは内面的な動きに繋がるのかは、時間の努力をかけて内面的な動きを習得した人間が教え...
第1131話 すべての瞬間
- 2018/09/25
- 11:10

太極訓練のすべての瞬間に進退顧眄定と四正四偶の基本を間違いなく、その基本動作を一定レベルの完成度を保つには相当の大変な作業になります。体が柔軟で記憶もよく、我々大人よりも動作のパターン化ができにくいことで私は今後、出来る限り若い選手に太極拳の慢架を勧め、要求を少々高めに設定していくつもりです。とは言え、私は性格からすると先代呉鑑泉のように鬼になって、自身の孫の全員に嫌われるような厳しさは有り得ない...
第1130話 頂頭懸の秘密
- 2018/09/24
- 09:37

頂頭懸は元々、封建社会時代の中国科挙制度の元で貧しい学生がいかにして猛勉強を続ける物語の一つになります。中国の古代男児は辮髪をする習慣があり、自身の髪の毛を上方に固定し首が常に伸ばされている状態で文書を書くことに専念していました。当然、途中でもしもうとうとでもすれば、髪の毛が引っ張られていてかなり痛い目に遭いますね。太極の世界では「虚領頂勁」のことを頂頭懸で例えています。太極拳の世界では可能な限り...
第1129話 只知其然、而不知其所以然
- 2018/09/23
- 07:16
本日の言葉は《庄子·秋水》から選んだ言葉です。今予動吾天機、而不知其所以然…然は一般的にこうである様子を表しています。本日の「 只知其然、而不知其所以然」は、結果が見えていても、どうしてこのような結果が出てくるのだろうかわからないことを申します。近代の中国では、物事の表ヅラしか理解出来ず、物事の本質や出来事の根底にある見え難い素晴らしさが確認できない人間のことを指します。当然、太極拳の練習がほとんど...
第1128話 「臭皮囊」と言う例え
- 2018/09/22
- 08:20

「臭皮囊」は中国語の仏教用語です。人間の体はただの匂っている革製の包みに過ぎないと、仏教の教えでは人間は早く自信の肉体から霊魂が離脱し成仏すべきだと主張して参りました。そして、仏教の信心深い信者は死を喜びとして受け入れていると伺っています。孫式太極拳創始者の禄堂公は半年も前に自身の死を予言していました。そして、禄堂公はこの世を去る日も普通に朝早く起きて、いつもと変わらなく太極拳の練習をされたと伺っ...
第1127話 足裏と大地の間合い
- 2018/09/21
- 11:31

日本武道がおっしゃるには、人と人の体の間には間合いがあるようですが、これに関しては世界の沢山の武人も同様に感じているようです。打撃をメインとする武術は当然、どのように人に迫りそしてその距離でどのように人の返す攻撃が自身に当たらなくすることように次の間合いを作っていくべきでしょう。例えば、手で攻撃すると同時に体も大きく曲がって軸がぶれているのならば、その人は素人同然だと私は思います。格闘技のどれも人...