第1734話 練心、練気、練身
- 2020/05/21
- 11:34

太極はこの三つを練習していないと基本的に意味がありません。もちろん、脳と全身の気、体に懸命に意識をかけても意味がありませんし、他の武術の意念のかけ方で太極を練習しても意味がありません。もちろん、よそ様の練功法については私がどうこう口出す立場にいません。太極の考えでは、脳が絶対的な静粛がなければ、どんなに頑張っても関節や骨格が全体的に開くことができません。もちろん、気が全体的に骨レベルで伝わることも...
第1733話 天外有天
- 2020/05/20
- 11:17

本日も中国語の四字熟語です。日本人や漢字を勉強している韓国人ならば、本日の意味はもう説明する必要がありませんね。中国の民間では、「天外有天、人外有人」という言い回しがあり、これは武術の世界ではどこの流派でも若い人は同流派の年寄りから聴かされたことがあるはずです。当家は海外の学生や弟子に対しては、積極的に中国語の勉強を勧めていますが、これは、外国語と武術の一石二鳥です。私の関係者で本部の先生のこのよ...
第1732話 一葉障目、不見泰山
- 2020/05/19
- 13:28

漢字が強い方や漢文の強い方はこのような熟語を見ただけで大概の意味が通じると思いますが、古代中国の数千年の知恵は近代の動乱などで、その本来の意味合いは徐々に薄れてきました。日本国では今日も色々な中国語の四字熟語を使っていますが、中国の四字熟語が全部使われているわけではありませんね。日本語学校の際に私も一人の偉そうな先生の説教を受けたことがあります。それは、この四文字で組み立てる言葉は日本独自の素晴ら...
第1731話 全身是手手非手
- 2020/05/18
- 10:06

いきなりですが、本当の太極拳というか、本物の太極拳の言うか、基本的に私がいつも申し上げている太極は練習する人にこのような最終目的を理想としています。これは、全身のすべての骨が好きなように動けることです。こうなれば、戦う相手はいかなる部位を攻撃しても、太極の人間は攻撃された部分から反撃できるようになります。しかも、このような反撃は本当に電光石火のような自然反応になりますね。これは昔の太極門の言葉でい...
第1730話 用力と用功の笑い話
- 2020/05/17
- 08:27

コロナで多くの方がストレスが溜まっている中で私は色々と難しい文書を出し続けていることに少々反省しております。読む気力がないでしょう。今の気力という言葉、流石に日本人の誰も気功と力としては説明しないでしょうとおもいますが、例えば、西洋人が中途半端で日本語を勉強したら、このような笑い話もじっさいに起きるのではないかと勝手に心配しております。本日のテーマは、中国の用力と用功です。これはかなり似ていること...
第1729話 節節用力と節節推進
- 2020/05/16
- 11:31

おかげさまで、王宗岳太極拳論も一応、うまく最後まで参りましたが、このような解釈はあくまでも現段階の私の実力で説明する最大限のものです。大概、太極拳論やまたは実際に太極拳推手練習の中での体の使い方の説明は、実際に教えている人間の現段階の体の状態によって異なってくるのも仕方がない話しです。実際に同門兄弟なのに、使っている手が異なったり、呉式なのに実際に推手の際ではどうしても他派の太極拳に似たりして、封...
第1728話 捨近求遠
- 2020/05/15
- 12:10

これはもはや、人間の本能である先天ではないかと太極固有分明論が言及しています。私達はいかなる分野においても一つの結果の為に懸命に研究を重ねて参りますが、結果に辿り着いたところでその結果を見てみると大概、遠回りしていることがこの結果を得た時点で悟るわけです。当然、正解である結果を得ていないのに、適当な結果をいかにも正解かのようにその遠回りを自慢に思う人もかなり多いですね。これは当然、中国人や日本人が...
第1727話 粘即是走、走即是粘
- 2020/05/14
- 12:03

これこそ、太極拳論の最も肝心なところですが、世界のほぼすべての動画が「走」と「粘」を様々な動作で表現しているのが事実です。これを長拳や形意拳のように解釈している人が多いですが、それならば、少なくとも他の武術の効果がゼロではないので少しは意味があろうかと思いますが、まったく自分なりに「粘」という動作を想像して、適当な動作を人に教えてこれを「粘」と言っている人の神経はわかりません。ただのスポーツとして...
第1726話 偏沈則隨、雙重則滯
- 2020/05/13
- 11:40

太極拳論も後半にさしかかっていますが、本日のテーマは現在の中国のネットの中でも魑魅魍魎で色々と訳がわからない考え方が乱立していますが、いわゆる太極拳発展途上諸国のブログはもう言及しなくてよいでしょう。結果から申しますと、偏沈則隨は王宗岳が勧めている話しです。がしかし、偏沈はもともとよいですが、その時に少しだけ雙重がかかっていれば、病手になりますね。立如秤準,活似車輪,偏沈則隨,雙重則滯。王宗岳先師...
第1725話 外壯欺弱、慢讓快耳
- 2020/05/12
- 14:03

太極拳論のここからは具体的に太極の仕組みに触れていき、実際のところに古代から太極はどのような誤解があったことを述べていくわけです。斯技旁門甚多、雖勢有區別、概不外壯欺弱、慢讓快耳ここでは、「斯」という言葉を使われています。中国古典文学ではこれ、ここ、このようにと解釈致します。今まで先代の二人を含む太極の有識者はこの「斯」という言葉を太極として解釈していました。今日になると太極だけではなく、武林とし...