新天方夜譚物語第100話 武術向きの民族
- 2015/11/30
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日本国はよく武術好きの国だと言われておりますが、他の国も人によっては武術がかなり好きなのです。欧州の方で日本武道の為に来日している方も多いですし、日本人の方で中国武術が好きな方々も私以上にかなりの頻度で中国に渡っているようですね。
そうすると、どの民族も武術好き方々がいますね。どの国が特別に武術や武道が好きという説はありません。
実際に、本当の武術好きな人間はあまり多く語らないでしょう。武術が本当に好きな人間はあまり武術を商売にはしないはずです。昔の中国では一部の金持ちがとにかく毎日のように沢山の修行を積んで、強くなることで喜んでいました。勿論、お金が無くても修行や苦行を積んで一生懸命に強くなった方々と流派がいます。
今日の上海武人はおそらく、「梅家拳」という武術は知らないでしょう。日本人の方々もそうでしょう。本当に小さな流派ですよ。その理由はおそらく、この武術は修行というよりも苦行そのままです。毎日のように鉄のパイプで脇腹を打って、肋骨を折ることも全然珍しくないです。そして、両手を毎日のように色々な硬いものを打撃し続けるのです。多くの見学者は一回で断念します。私は試したことがないですが、このような苦行でしたら私もきっと断念していました。
ところで、あまり苦行とは言えない位の太極拳も一定の期間の修行をして、ほとんど進歩をしなければ、きっと詰まらなくなることもありますね。私は三年位の頃は本当に辞めようと思ったことがあります。その時は人生の中でずっとこのようなゆっくりと動かす運動を続ける意味が理解できませんでした。
そして、私の二回目の断念しそうな時期は丁度、太極拳を練習して20年位のころでした。これは幼い頃にずっと憧れていた「十三勢」という太極拳内勁がなかなかできなくて、自分も少しずつ年がとって来た頃のことです。呉式太極拳でなかなか結果がでない為、いつかは陳式太極拳の老架でもやって見たい気持ちはかなり強くなっていました。
まあ、結果的にこう思った矢先に伝説の「十三勢」のいくつの勁が急に修得しましたね。本当にまるで奇跡でしたね。まあ、大人になっても子供のような当時の私はなんとか一人で呉式太極拳を続けて今日に至りました。後にこれを色々な太極拳家元の先生に伺ったところ、どうも太極拳だけではなく、多くの武術も同じくほぼ断念したところで急に難しい難関を突破してしまいそうです。これは神様の悪戯でしょうかね…
勿論、読者の皆様もきっと同感でしょうね。そして、皆様もきっと、ああ、俺も修行を続ければきっと、凄い武術かになれるだろうと…はい、私も信じて差し上げたいのです。続ければきっと実を結びますよ。
しかし、このようなケースは例外だと思いますが、例えば、新しく作られている武術で武術の哲理にあっていないものなら、結果もでないと思いますよ。逆に体を壊してしまいます。どの辺の武術がこの部類になるのかは大人の皆様が判断すればよい話しでしょう。体は皆様のものです。ご自分の体の為にしっかりとした分別が必要です。武術好きな国は武術の種類もきっと多いはずです。勿論、必ずすべての武術が正しい保証もありません。良い修行ができるよう、心より願っています。
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