第1006話 何故、改革が必要
- 2018/05/23
- 11:16

私は今日でも数十年前のカメラレンズを使っています。もちろん、デジタル技術の向上で写真を仕上げるのがかなり便利になり、仕事の写真だったら携帯電話、ipadで十分ですが、しかし、今日のカメラレンズではデジタル修正がいくらでもできること、リアルタイムで確認できるモニター技術、画素の著しい進歩でレンズの解像度の向上で確かに写真はますます美しくなってきましたが、写真本来の芸術的な表現ならば私は40年前のレンズを選びます。デジタルで対応できれば最も素晴らしいですね。
世界は産業的革命や市場経済至上主義により、先進国のすべての製品は常に研究されていて、技術の進歩も半端ではありません。先述のデジタルカメラの世界は今日、各メーカーが一つの新製品がワンロットで終了するほどに、常に新製品で競争相手と戦わなければ、瞬時に変化する時代に遅れてしまうことになりますね。祖国の中国も何故かあっという間に人々が命がけで仕事をこなし、周りの道具も仕事の為のもので構成されているようです。改革開放は確かに中国の人々にたったの40年間で多くの財産をもたらしました。今日の銀座では世界ブランドのお洋服を購入しているのは何故か中国人の富裕層です。しかし何故か、その世界ブランドのお洋服はその人の振る舞いにまったく合っていないことが驚きです。
改革は人類に何をもたらすのか、我々が得ていないものは何かを考える余裕なんかあるのだろうかと私は若い頃から軽く考えるようにしています。何故かるくかというと、この問題は真面目に考えすぎると人は誰も体が疲れてしまいます。一部の宗教学者や哲学者もこれを考えるように努力していますが、人によっては体を壊すこともあるようです。近代人はもはや、人類の損得を考える余裕がなく、世間の是々非々を変える資格も政治に奪われてしまうことは世界各国共通しています。我々は政治を変える力が少ないかもしれませんが、自身の精神状態と健康を維持する為の養生術が呉式太極拳研究会が目指す目標の一つです。

世界では、色々な分野が改革を行われているようです。私の専門である太極の分野がかなり簡単化になったことは周知の通りですが、楽器の世界でもかつての7本の弦で演奏するViora da gambaが今日になって、4本の弦のチェロになりました。その音もかなり美しくなってきましたが、私はどちらかというと、羊の腸で制作した弦で奏でる調べが好きです。金属的な音は心に突き刺すような刺激がありますが、動物繊維からくる柔らかい調べも独特な無力があります。
本日は、August Kühnel (1645-1700) の作品を紹介します。
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