第1007話 太極は後天
- 2018/05/24
- 09:17

テーマ通り、太極は後天的な身体機能と内面的な動きの訓練であります。もちろん、後天までは長い時間がかかり、習得するまではきっと、長い時間で太極の先天的な動きを制限し続ける訓練の結果になります。
何度も申し上げ続けますが、近代社会にはもはや、速成出来ない武術は似合わないですね。しかしもちろん、太極よりも一定レベルまで速成できる武術の習得は簡単だろうかというと、その答えも決まっています。NOです。BUDO-STATION教室のオープンのおかげさまで、私はいつも自分自身の太極拳以外の武術の練習を一番身近で拝見することがきました。時折、自身で体験することもあり、結論から申しますと、世の中のどの武術も簡単ではありません。私なりに理由を考えたのですが、武術は基本的に体への改造であり、耐えない訓練がなければ、決して身を結ぶことはないです。

太極は当然、太極なりの大変さがあります。太極の最も大変なところは、後天状態と言います。
後天とは、人間の普段通りではない内外の動きのことです。これは、いくつの異なる内容で現れるようになります。
引進落空:相手のわずかにかかっていて、引っ張る動作がまったくなく、相手の体浮かして吸い込むことです。
纏絲勁:内勁や細かい力で相手の経絡を攻めることです。
先知先覚:全身の緩みの統合によって、相手の動きの大きさや方向を予知する能力です。
捨己従人:体全体を使っての人様の動きと同様の力加減と方向への動きのことです。十三勢の基本です。
もう少し広い意味で申しますと、先天は我々の慣れていた生き方から少しずつ自身の体を離れさせていくことです。それこそ、太極がもたらす健康と長寿にとって最も必要とする要素であります。自身の体が少しでも、当たり前の状態、生活、日々の体の動き方が合理的になれば、私達は太極によって、もっと楽しく生きるはずです。
太極のある生活を試してください。
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