第1102話 水と空気の例え
- 2018/08/27
- 10:00

私の妻の紹介で豊島園の庭の湯をしったのですが、私は特に風呂の文化で育ったわけではありませんし、個人の体質では温泉の効果で血圧が下がり過ぎの恐れもあって、長風呂はあまり合わないのです。元々、ヘビースモーカーの私ですが何故か長い間血圧がかなり低かったので、温泉に入るといつものようにフラフラ状態に陥りますね。今日になって、おタバコをやめて10年も超え、おかげさまで検診では肺気腫が皆無とのことで医者もかなりびっくりしており、血圧も昨日と言うかなり不快指数が高い猛暑日にしては理想とも言える程の数字でした。血圧、上は112、下は68、脈拍数は一分間68でした。可能ならば、この数値をずっと維持して参りたいですね。勿論、いつかしなければならない断酒、もっと厳しい食事の管理、そして、専門である太極は出来るならば私がこの世を去る時迄に続けて参りたいと言う理想を持っています。
昨日は猛暑にもかかわらず多くの会員がいつもと変わらぬ駆け付けてきました。流石にこの猛暑ですので、本来の「青空教室」である代々木公園教室はしばらくの間に私の地元である秋通公民館で展開するようになっています。都内でもよろしいですが、いきなりの公的機関取得は無理であって、民間経営の教室はあまりにも高額の為に会員の皆には余計な負担がかかってしまいますね。地元の公民館ならば、一定の理解を示してくださっていることもあって、何とか室内の練習を確保しております。本日は遥々駆け付けてくださった会員の皆様には、真夏に少しでも涼しげを感じさせていただく水の例えで太極拳を教えていました。
話しは冒頭の庭の湯のバーテン風呂に戻りますが、これは水着を着用しての水の中での歩行やその他の運動と休養が一体になっている総合施設です。人間が水の中で歩行することが太極拳の練習にかなり近いです。王宗岳が曰く、「周身が軽やかな如く」は、人類が地球の引力よりもかなり軽い条件で立っている様子を言っています。そうすると、水の中だったら浮き力があり、我々は自然と体全体にかかっている重さが軽減します。
当然、我々の体にかかっている重さが減れば、私達の動きも少しは液体に近い状態になりますね。もちろん、最初に初歩的な「懂勁」状態では体全体での水状態は無理ではなく、一種のゼリー状態でも本当に容易ではないはずですね。ところで、昨日の午後のレッスンで会員の一人がまだ数年しか練習していないのに、私の庭の湯の話しを伺ったところでは、私と推手の練習をしたのちに水に浮かされている感覚がすると話していました。
考えてみると、人間の体をこういう意味で本当に水のようになるって相当の努力が必要ですよ。私なんかまだ体の重い部分があると会員に分かち合いをしました。
私現在の体の状態が少しでも液体に近いならば、先代馬岳梁は多分、空気に近い状態の体の軽さですね。


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