第1162話 終わらない道のり
- 2018/10/26
- 11:22

これは、太極のことです。自身の体を修正することは当然、永遠に終わりません。私達のからだは一刻一刻と変化しているからです。
朝起きて、練習をしてからご飯を食べて、色々な仕事をして昼になるとまた食事をします。お腹が空いてきたからですね。これが一番わかりやすい変化です。正しい太極拳の練習によって我々の体が調和されてきますが、少し時間を経つと当然のようにまた体が乱れます。
例えば調和されたとして、次に何時間後に体が乱れて来るのはかなりの個人差がありますが、太極の練習を毎日のようにしていれば、特に問題もなくなります。まあ、例えば、30式の太極拳ならば、毎日が10分ですね。
わたくしは昨日では、かなり多くの方の練習を付き合っていたこともあって、108式の太極拳を4回も練習しました。計3時間です。もちろん、私も1日2回しかできない時もあります。
最低限度、毎日のように30式一回だけでも練習していればよいと思います。
もちろん、30式でも、108式でも練習すれば体の調和が得られるとは限りません。一定の体を修正していく動きにになっていなければ、いくら練習しても修正にはなりません。
私はそもそも、私のところで二年三年の学生や弟子に呉式太極拳の教授資格を差し上げている判断基準であります。多くの方は時々不思議に思っているはずです。私が教授資格を出している方の中にはまだ108式の太極拳を覚えていない人もいます。もちろん、今後もこれは続くと思います。人の記憶は激しい差があり、太極の基本は自身を修正する気持ちと体がその通りに動いていく努力にあります。
それならば、たとえ108式太極拳を記憶していなくても、同様に太極拳を覚えていない方の指導は可能です。
これは、体を修正していくことの指導になります。
自身の体の修正に関しては終わりがないことを考えると、太極拳自体を覚えているか覚えていないかが問題にはなりません。
練習を続ければ、套路は体から流れ出ます。套路は脳で覚えるものではありません。


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