第124話 松静反応
- 2015/12/24
- 00:02

太極拳という独特な武術を語るには、複数の流派がこの「松静反応」という中国語の四字熟語を使います。
少し中国語と日本語の漢字の使い方をも考えてみたいのですが、隣国で一番近い都会を飛行機で飛ばして行けば、一時間ほどの近距離ですが、同一の漢字を使った際には意味が微妙に違います。
まあ、我々が来日した頃はかなり多くの日本人の方に同じ漢字を使う国なので、日本語の修得はけっこう速いのではないかと言われていました。でも、実際に勉強して行くと日本語と中国語が同じ字を使う場合でも意味が微妙に通じないことがわかりました。
本日のテーマの松という字ですが、日本語で説明すると一番近い意味はおそらく、「緩む」というふうになります。勿論、緩む方法も分からすにして学生や弟子に「緩みなさい」と、強要する師匠はまことに言語道断でしょうね。
太極推手の中の「松」とは、力が入っていない状態と体が柔らかいのに、常に相手との隙は見せないかなり理想の状態です。「松字訣」を理解できれば、董勁のレベルも上がるはずです。
「静」は静けさと落ち着きであります。当然、太極勁レベルで申している「松静反応」はあまり簡単に修得するものではありません。これは相手の感覚というよりも自分自身の親戚関係信頼関係ですよい状態作りとの事になります。
「松静反応」は長い間の慢架や推手感覚練習を重なっていけば、速い方では十数年で掴めることができます。
皆さん、共に頑張って行きましょう。
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