第1311話 気という健康状態
- 2019/03/23
- 08:37

東洋の国ではいつ、津々浦々レベルで気功を展開するようになったのかははっきりわかりませんが、日本国はもしかして今日の中国以上に気功教室が多くなったのがそれなりの理由があるはずでしょう。中国は少し前、色々な公園で気功を練習している人が見かけるのですが、最近では何故か急に減って来ました。考えられることはおそらく、中国大地の娯楽が急に増えたことくらいでしょうね。考えてみると私の若い頃は娯楽が全くありませんでした。懸命に勉強して良い大学に入学していつかいい仕事に着くことができるか、武術を懸命に練習するか、勉強も武術も何も興味がなく、商売が上手くて誰よりも早く金持ちになるくらいが生き甲斐だったかもしれません。
結果から申しますと、日本は今日、本当に津々浦々レベルで気功が流行っています。中国の総人口は日本の10倍ですが、私の感覚からすると今日の日本の気功人口はもしかして中国とはいい勝負できるかもしれません。地元の民家や公民館、ネットで少しでも調べれば、気功教室が実に多いですね。そうすると、せめて気の訓練をしていて、人間の体が本当の意味で健康であることが私が望んでいる最低条件であります。まあ、私が頑張って練習している太極、今日になってお陰様で多くの方にも教えているこの太極は一種の気候です。
人間はいかなる訓練においても、いかなる努力を続けても体は衰弱します。私の練習時間なんかおそらく半端ではありませんが、それでも私は年をとって来てからは多くの方と同様に体に色々な異変が起きています。これは、気が自由に動けるか否かとはほとんど無関係ですね。私の記憶が間違っていなければ、幼い頃のあの時代の中国人著名気功師や太極拳家の皆も五十肩に悩まされたり、血圧の問題で入院することもありました。人間は、かなり努力して、なんとか体内の気の動きを感じさせたにしても、自身の衰弱に追い付くことは中々無いと思いますね。こう考えると、人生百年もあっという間の出来事に過ぎませんね。
それでも私はせめて自身の気を感じていただければと思います。気が本格的に自身の体の中で動き出せば、人体では一種の脱胎換骨状態になって、当たり前の体の状態とは全く異なりますね。当然、正しく気が動くようになれば、眠れないことや幻覚幻視、全身が乾く感覚はなく、異様な興奮状態や呼吸がかなり速くなる症状もありません。逆に、いかなる場合でも私達の脈がゆっくり動くことができて、血圧も正常状態が保たれます。かつての中国中医学院や各伝統太極拳の家では本格的に気の練習をしていましたが、前の世紀の八十年代初頭から中国も自由経済がはじまり、ほとんど専門知識が伴わない気功の練習が台頭して、正しくない練習法が国中に広がりました。今日になるとこれらはもはや世界を占領していますね。
どうか、正しく人体の気を動かしましょう。


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