第1409話 太極勁は基本動きから
- 2019/06/29
- 06:49

世界に散在する色々な伝統だと言っている太極拳では何故か基本的に太極拳の基本拳はあまり練習しない癖があります。中には太極拳を一つひとつの動作を分けてどのように使うべきかを説明するものも少なくないのですが、108式もある太極拳慢架は通常、我々が少なくとも30分はかけて練習しているにもかかわらず、一部の素人さんは今日に学んだ動きならば今日直ぐに使えるとして、ご自分も大きく勘違いをしていることもにもかかわらず、懸命に人々に太極拳の用法を教えているようです。まあ、結果からするとそれこそ山登りや歩行、他の色々なレジャーを楽しまれた方がようでしょう。太極は基本的に一発来たら一発返すのような単純な武術ではなく、長い間の気功練習で人間の身体状態を根本的に変えてしまう独特な作業でございます。

もちろん、太極で簡単に内勁を手に入れてしまうのは簡単ではありません。もちろん、すべての内家拳も実際に気功を中心で訓練するのであれば、それを何とかなる迄は当然のように相当の時間がかかります。私のところではいつものように色々な問い合わせが来ますが、中に最も多いのがおそらく「気」と「内勁」と「太極勁」の違いについてです。まあ、当家の解釈はこうなります。「気」というものはかなり広い意味合いを持っています。気の動きが高級な状態での動きを「内勁」になります。そして、「太極勁」はまた更に独特なものであり、当然のように他のどのような「内勁」とも異なる独特なものであります。
どうしても体の中の気を高めるのであれな、タントー功をやればよいですが、もちろん、気功の為にタントー功は一定のやり方があり、かなり上級者の指導も必要であります。昨今の巷で流行っているいわゆる「タントー功」のほとんどははっきり言って、気を得ることも不可能ですし、やり方を少しでも間違えてしまうと体が壊されることもあろうかと思います。
そして、何かの内家拳を練習するのであれば、基本的に体の中に気があっても、その気が体の動きと一緒に動くことができなければ、それは当然、武術としての気功にはならないはずです。わかりやすく言えば、「内勁」になりません。
よって、武術としての内勁は当然に用に、動きの中で習得するしかありません。昨今の色々な伝統太極拳と名乗る方が懸命に筋トレをやっていることからすると、太極拳の基本拳の大切さはどこかで捨てられていると言っても過言ではありません。
私がここで断言したしますが、制定太極拳を中心に訓練している有志の中でも、伝統太極拳の大切さを体で知ってしまえば、そして、なんとか時間を作って正しい伝統太極拳の練習を継続すれば、民間で伝統だと名乗っている多くの太極拳練習者よりももう少し太極勁に違い状態にあるかもしれません。
太極を練習する者は基本的に太極拳の基本慢架を無条件に繰り返しするしないないと思います。
太極勁は誰かが命じても実現できないし、時間をかけて不合理の元で太極拳を練習しても同様に結果が得られません。この点に関しては、呉式太極拳の責任者の一人として、わたくしはかなり責任を感じております。


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