第1432話 練習の効果
- 2019/07/22
- 10:08

本日もいつもと同じように呉式太極拳の慢架を教室で二回も練習しました。今日では多くの会員が真面目に練習している効果として、ほとんどの教室は慢架を40分近くできるようになってきましたね。70歳を超える方でさえ、普段のご自分の練習では30分近くまで練習できるようになりますが、考えてみると6分以内の所謂太極拳套路は基本的にほとんど太極効果がないと言っても過言ではないでしょう。今日では伝統太極拳と名乗っている多く教室は適当に套路を作る人が多いし、太極門関係者の多くも何故か色々とかなり短い太極拳を作り上げて来たことも見られています。年寄りだから、体力がないだから短い太極拳をやるのが当たり前のように感じますが、基本的にどの時点でどういうきっかけで太極拳が短くなったかと言うと、これは当然のように簡化太極拳の台頭が考えられますね。簡化太極拳で多くの人を集めるようになってからは人々は自然と難しくて授業料もあまり安いとは言えない伝統太極拳から去って行きます。ですので、今日の中国太極門の各流派が一生懸命にして短い太極拳を研究して編集するのも、今日の世界ではもはや人々は誰も短い太極拳を望んでいるようですね。

今日の私の研究会や昔の教室も時々、他流派の方も遊びに来られますが、一般的な反応は呉式太極拳が何故か本当に長いと言われています。もちろん、これは練習する人間にもよるのですが、我々の本部である鑑泉社の平均は大体、40分前後だと言われておりますが、私は休日で一人で山奥に行ったら、慢架一回だとおそらく1時間は普通に超えますね。
昨日も体の調子がかなり悪かったので、本当に仕方がなく只管慢架を続け、なんとか体調を取り戻しましたね。慢架は私のとっての一種の薬のようなものです。練習をすれば、体調も自然に戻ることが多いです。私もストレスで眠れない時がありますね。若い頃から最近までは何度も裏切られることがありましたが、まったく眠れない時は夜通しで慢架を練習する時もありましたね。朝日が登る頃にはいつものように自然と眠くなり、まあ、ああ言う時は仕事も当然のように無理になり、朝から午後のオヤツの時間まで寝ってしまうことになります。不思議に、私は何故かいつものように休日の前の日の仕事が完全に終わったところで今まで蓄積したストレスが一気に現れる癖がありますね。研究会を始めてからも数回、このようなことがありましたね。
一部の人間はお酒を飲めば、記憶を消すことが可能だと言っていますが、私はどうしても記憶を消したい時も慢架になります。もちろん、最初に慢架を練習し始めた時は色々と雑念が来ますね。まあ、連続して太極慢架を2時間でも繰り返し練習していたらおそらく、人間は最低限度に自分自身の直立を維持する状態で使っている僅かな筋力も大分疲労が溜まり、その時の人間はもう何が何だかわからなくなってしまう位に無我夢中になりますね。私はだいたい、連続して2時間も太極慢架の練習をしたら、もう止めることはできなくなります。その時はだいたい、脳が何も考えていない状態になりますね。やがて、本当に眠くなる時期が来て、これ以上に練習すると本当に野っ原で眠ってしまうことが意識し始めたことで長い練習をやめるのです。まあ、実際に若い頃に本当に真昼の山奥で横になって寝てしまったこともありましたね。
太極は色々な効果があります。私にとっての最も凄い効果は自分自身が人生で立ち止まった時に過去の悪い記憶を暫く消すもことになります。当然、お酒で消しても太極拳で消しても人間の記憶はいつかは蘇ってきますね。故に、世間では現在、アルツハイマーになった方々は実はかなり幸せではないかとの見解があちらこちらで聴こえてきます。
時々、「すべてを忘れて、新しくスタートする」との声がどこかで聴こえてきますが、甘いと思いますよ。人間は基本的にアルツハイマーにならない限り、自分自身の嫌な思いや受けた傷は消えることがなく、完全に癒されることも有り得ないです。日本国の一部の偉い哲学者や宗教学者はもういい加減に適当な説教をやめていただきたいです。
話は戻りますが、私は暫く記憶を消したい時はお酒ではなく太極慢架の練習にしています。体を壊したくないからですね。でも、私はお酒も嗜んでいます。これはあくまでも体の楽しみの為ですね。いつか、一杯でも体が楽しくなくなったら私は一滴も飲まなくなりますね。


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