第1495話 変な質問とは
- 2019/09/23
- 10:06

昨日のレッスンでは、一人の会員が自身の質問が変な質問ではないかと心配しながら私に太極拳のことを伺ってこられたのですが、何故、変なのかは私もよくわかりませんが、実際に伺ったところではかなりレベルの高い質問だと感じていました。元々、太極は人間の体の一種の状態であり、個々の人間の身体状態が異なることによってまったく異なる質問が出るのも仕方がないと思いますね。なので、私は太極拳教室の中ではすべての質問がまったく変だと思っていません。
もちろん、他の太極拳の教えや他の中国武術の見解が深く残っている方のご質問に対しては答えるには少々力が必要かもしれませんが、こちらの教えを疑ってくることではない限り、私は基本的にどのような質問にも真面目に答えております。まあ、こちらの教えを疑うような方ならば、基本的にご自分が正解だと考えられるところへ行っていただくことが一番よいと思っています。これは、他の太極拳を教えている立場の方も基本的に同様だと思いますね。私は何度も申し上げているのは今日の世界で太極拳を教える立場の人間に同じ質問について伺うと人数の通りのお応えが出てくることです。基本的に太極拳の理論を教室の中で比べることは本当は時間の無駄ですよ。しかし、私は間違っているかんがえかたに対しては多少なりの説明をしていますが、出来る限りの最短時間にしております。私は一般の太極拳教室よりも練習時間を長めに設定していますが、それでも私はいつも時間が足りないと感じています。

人は太極の練習をすればするほどに自身の体が変化するはずです。私は太極慢架のずれを出来るだけ修正しております。研究会の最初から継続している方々はこれを経験しているはずです。これは、どのようにして正確に動くことを知っているからです。もちろん、太極の動きはいつになっても相対的なものであり、私も他のもっと凄い太極専門家も太極の正確な動きを生涯かけて練習しても完成できないのが特徴です。わかりやすく言えば、太極は人間そのものです。人間は機能的にも思想的に完成できないことが老荘思想の基本です。
よって、当方の示した方向性を守って練習している方はきっと、色々な質問が出ます。当たり前ですね。人はその体の状態が他人と異なるので、人様と異なる質問が出るのがまったく問題ありません。今までの経験からすると日本人の方はその真面目な民族個性からか多くの場合は中国人よりもかなりレベルが高いです。これは、人間の内面状態の変化であり、太極の正しい方向性に従って、落ち着いて練習続ける結果になります。私は基本的に教室の中でいかなる質問に対しても積極的に応えています。
特に太極勁に近付いた方は内面的には色々な変化があり、その変化が現在の練習時の体の動きに合わないようでしたら、自動的に質問が出るはずです。
昔、娯楽がほとんどない状態での太極門は多くの弟子が発奮して懸命に師匠の太極勁を目標にしていましたが、かつての国民は自由時間も多く練習時間もかなり長かったです。今日のように景気が冷え切った中で太極を練習続けている方々が凄いです。体の変化を求める方は今日の世界ではもしかして、日本国のような素晴らしい古代的な考え方が根強い国の特権かもしれませんね。本日のブログはこの方々に差し上げます。


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