第1556話 健康管理の難しさ
- 2019/11/21
- 11:17

また、今朝ほどに同門の先輩の一人が去っていたと本部より連絡がありましたが、84歳でした。人生が80でも超えれば昔の考えではもう大往生でしょうと、まあ、6万人の百歳を超える方が存在する日本国と比べればまだまだ中国の平均寿命が短い気が致します。毎日のように必ず太極拳を練習している人間も絶対的に長生きになるとも限りませんし、中国ではもはや太極拳や養生の大師までが60歳の手前で帰らぬ人となることも少なくありません。もちろん、人の不幸を利用して、一部の理屈に合っていない健康法や養生法を批判することも良くないと思います。昨今の中国のネットでは人の健康法を批判する者、他流派の太極拳を批判する者が多いですが、かと言って自分自身がどれほどにしっかりと健康管理をして長生きできるかは、各々ご自身に伺うしかありません。
私はかなり若い頃から斎場に人をお送りした後に深い黙想に入ることが多いです。タバコの本数もかなり増えたりしていましたが、ふっと考えるとタバコは健康に悪いことで急にタバコをやめようと決心する時もありました。中々、大好きだった煙をやめる決心をしたのが結婚してからでしたね。身近に人が去っていくことから自分はいつも怖がっていました。私もいつかこうなるからですね。世界の色々な宗派の学者も色々な会合で死について語っていますが、どちらかというと人間の死はあの世に行ってもう一つの人生の始まりとの解釈や、一回死んだらもう一度生まれてくる説明もあります。道教では前世、今世、来世として解釈しています。もちろん、これは科学的な証明は何も出来ていないです。ですので、世には信仰という言葉があり、多くの人は人間はただの数十年ではなく、永遠に生きることへの望みとの結果で宗教が誕生されたと感じております。逆に、人間は数十年で死という時点で永遠に消えて、しかし、この世の生活や生き方が大切だとの宗教的な考え方もありますが、これはもはや政治学ですね。
もちろん、私は若い頃も今も死は怖いです。だが、人は誰もこの結果から逃れることがありません。ならば、いかに今の人生で体が一定の水準の良好状態で生きていくことが大切になってきます。がしかし、近代モダン社会では人々が生計の為に懸命に奔走し、体がかなり良くない状態で生きているのも事実です。私の若い頃では何とか事業で成功して、生活が困らなくなって、自由時間も沢山持てる企業家になって、先代の二人のように無料で太極を教える夢がありましたね。今日になって、この夢はおろか、太極についても有料で教えることで生計を立てることになっています。私と先代の考えている無料とは、毎月の月謝の捻出で多くの方の苦労や不安がなくなれば、一人ひとりがもっと楽に生きることが太極思想の原点であり、教える人間もできる限り人々の人生を考えての太極伝授が大切とのことですが、もう人生でこのようなことは実現できそうもないですね。
正しい太極や養生術は人々の健康を改善する効果があります。もちろん、健康はそれだけではありません。毎日のように笑っていますか、毎日の仕事が過労になっていませんか。体がよくなる程度の一杯の美酒にしていますか、タバコをやめた人間ではないとわからない体の楽しさがあります。もちろん、自身の体重の管理は日々の食事にかかわっています。私はいつも大自然の中の深呼吸を進めていますが、近代人はあまりの仕事の疲れでレジャーを楽しむ余裕がないことも事実ですね。
長引く景気の低迷の中で、人々の健康を損なうものがかなり多いです。各分野の各専門家はできる限りのサポートをしていただきたいですね。太極の専門家としてのアドバイスですが、皆様は是非とも正しい太極や養生術をなさってください。偽物が多すぎるからですね。もちろん、私は一人の人間が正しい太極との出会いも一種のご縁だと思っております。基本的に謙虚になっていれば、この世では誰でも色々な素晴らしいものに出会えると感じています。共に、健康維持で頑張りましょう。


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