第1564話 気血の染み込みこそ
- 2019/11/29
- 09:49

これはあくまでも一つの推測ですが、骨格や関節が開くと血液が染み込むような大げさなことは有り得ないと考えております。まして、骨格はこんなに簡単に動けるわけがありませんし、徐々に動けたにしても血の流れが少しずつよくなることがあろうかとおもいますが、いきなり染み込むことは有り得ないでしょう。これだけは本日、医者に確認する余裕がありませんでした。おそらく、関節の周りに大きい血管も細い血管もあり、硬い筋肉では人間は自然と血の流れがよくなくなって、こうなれば関節は動く役割がなんとかなるにしても色々な自身はまたは他人からの抵抗を吸収する能力は基本的にかなり不均等のはずです。わかりやすく言えば、人間の関節や骨格は抵抗が何とか吸収できる部位もあれば、まったく吸収できない部位もあるとのことです。古代の道では、人間のこの状態では健康だと言っています。中国明朝の李時珍(1518年 - 1593年)が1578年(万暦6年)に完成した「本草綱目」にも常に人間の気血と関節の関連性で健康状態が変わると言及されています。当然、これが一冊の薬草の本であり、しっかりした証拠もあって、人は誰でもその薬草を揃えば、予定の治療効果が得られるはずです。よって、2011年に「本草綱目」は世界文化遺産に登録されました。太極の目的は実は「本草綱目」の目的と同様です。「節節開展、血気注入」は、薬が効いている時間帯だけではなく、人間自身の訓練によって、この理想状態が少しでも体の当たり前に状態として維持されていくことが目的であり、このように一つの効果として立証が中々難しいことと、世の中に詐欺のような太極拳がいかにも多いこともあって、または少しだけ太極をかじっただけの国や団体が恥を知らずにして複数回にわたっての動見ても無理な太極拳世界文化遺産登録に乗り出したこともあって、中国の太極は今になっても世界文化遺産の登録に成功していません。
今日はこれだけを言っていきたいのですが、太極は音楽と共に踊るものではなく、人間の堕落している体に任せての幽霊のようなふわふわとしている動きでもありません。当然、太極基本権もできない人間が推手の達人や名手になるのも有り得ないです。
私は昔から太極教室で一つの悩みがあって、今日になってもまだ解決していません。これは、太極に興味を示される方は大体ご年配であり、若くても30代の人が多いです。逆に、私自身は10代から太極を学んでおり、北海道中国武術倶楽部のように10代のうちに沢山の希望者が太極を学んでいることは本当に素晴らしく感じます。大人が太極を学ぶと、一定の骨格や関節の開きを求めるならばまず、筋肉が柔らかくなることが大切です。一部の太極がまったくわからない人間では、太極を学ぶと筋トレができなくなるとの間違った考えを持っているようですが、太極は元々筋トレの一種であることは彼らにはいつになっても理解できないでしょうね。筋肉がない人間って、寝た切りでしょうね。そうそう、最近の色々な太極大師や養生大師は国民の平均寿命よりもはるかに短い年で生涯を閉じることになりましたね。逆に私の経験からすると、何かの深刻な病を抱えている方ならば、毎日の練習の懸命さが異なり、教える人間から言われたことが何とか懸命に守って継続していくはずです。これは一種の病気との闘いですね。私も実は今、五十肩があって、何とか太極で直そうとしています。懸命です。
「節節開展、血気注入」を実現させるには、筋肉を柔らかく訓練することが唯一の方法です。硬い筋肉を柔らかくさせるには、筋肉全体を伸ばしていく必要があります。両腕が常に曲がったままの太極は基本的に何も効果がありません。もちろん、伸ばすのは両腕だけではありません。全身です。このような訓練をするのならば、最初の数年は誰でもあまり楽ではないと思います。もちろん、太極は伸ばしたいことと、力む癖が体に棲みついてしまうことへの回避も両立しようとしています。その為に、これが自力で乗り越えた人間ではないと太極を教える資格がないと思います。少なくとも、太極がいつか正真正銘の世界遺産にする人間ならば、自身も懸命に体を動かしていくしかありません。「節節開展、血気注入」は、ごまかしも人脈も関係ありませんね。


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