第1623話 意の難しさ
- 2020/01/27
- 14:16

太極は、「用意不用力」と言われていますが、力を使わないで体がなんとか動かすとしたら、今日の医学も中々説明がつかないくらいに難しい議題になります。医者に伺ったところ、人間は基本的に随意筋を使っていない限りでは人体は動かせないことになりますが、太極はあえて、出来る限り筋肉を使わないで体を動かすことにしています。当然、太極の最も難しいことがあるとすれば、これの他に何があるのでしょうかね。これは一種の人間の脳がほとんど体への指令がない状態で、体も筋力ではなく、自ら動き出す脱遺伝子のような動きであり、長い間に太極拳を続けることの他に近道がまったくないです。巷の脳で懸命に体を支配すれば「意」であるとの考え方はもう論外ですが…。
結果がはっきりとわかっていれば、本当の意味で武術としての太極拳を練習したいのならば、地道に結果を求めずにして、太極拳の慢架や快架をできる限りの定時定量で練習していくしかありません。もちろん、教える立場に我々としては動きのチェックと体の感覚のチェックが責務になります。チェックしなければ、皆様の動作がすぐに崩れてしまい、一定の年数で継続してきた方に関しては内勁への感覚が大切ですので、初級レベル以降は一つの断点、一つの双重で内面的な動きを大きく影響するケースがほとんどであり、太極の練習では周りに常に上級者がいなければならないことは昔からの鉄則です。もちろん、今日になれば、誰でも「太極拳」という種目を自由に教えていますが、これはただ、本気で太極を練習する方々にとっての選択時の難しさが増すだけですね。もちろん、私からすると、一発来たらどう一発返す太極拳は論外ですが…。
スポーツとしての太極体操は基本的に体育であることはもう説明する必要がないでしょう。もちろん、この国では国家レベルでいわゆる太極拳が伝わってきたのが制定であり、多くの方がそれを楽しむようになっていることについて私は最大限に賛同しております。自分の専門ではないにもかかわらず、私は最近になって制定のお手伝いもしております。北海道中国武術倶楽部の青年の皆様は本当に頑張っています。私は青年達にこう申し上げています。
伝統太極を真面目に練習すれば、制定の成績は必ず上がります。
間違っている適当な伝統太極をやれば、体が壊されます。
私が申し上げていることは今まで多くの方が体で証明しています。
意で動くことは制定太極拳と抵触がなく、逆に各動作の安定性や持久力にもプラス的です。今日では中国の多くの国家選手も伝統太極拳の師匠に拝師して、真面目に伝統太極拳を学んでいますが、中国以外の国々で伝統太極への軽蔑や本来の太極がまったく理解できていない太極詐欺の人間の見解を取り入れることは当然、論外です…。
固定観念から少しでも離脱できるよう、これからも常に色々な方法で発信致します。


スポンサーサイト