第1652話 一つの構造
- 2020/02/25
- 11:48

FacebookのWatchと言う新しい種目があって、検索をかけていたものと類似の動画が出てきますが、私は自分の事業である太極を沢山検索していますが、色々な太極という文字の動画も出てきます。おそらく、これはYou Tubeやテンセントの動画も似ていますね。情報社会の凄さを肌で感じています。もちろん、人間の構造を変えていく太極であれば、それは私なりに賛同していますが、人間の機能的な動きを太極と解釈してしまう教え方は当然、論外になります。本日、私が確認していたのは太極門のかなり有名な先生の動画です。先生が分析するには体を動く際に体の部分的に緩むことです。これは、私の言葉からすると体の部分的な虚実です。本日の動画の先生が申し上げるには、人間の体は部分的に緩むことが可能とのこと、緩むは体が下へ姿勢を低くするものではありません。この点に関しては太極を武術として、または自身の体の調和として練習している者は見解も似てきます。当然、体の骨格の中で本来ならばまったく動けない部分を筋肉の緩みによって動けるようになるのは相当の歳月がかかります。例えば、骨盤と大腿骨がまったく降下しない状態で腰椎が下方へ下がることができるようになります。逆に、この腰椎が下に下がるという「落胯垂臀」ができない限り、本格的に内勁が下に到達することも不可能です。
以前にも、無理をして太極門の伝説な動きを真似しようとして病気になり、中には命を落とす人もいました。はっきり言って、普段は筋トレばっかり続けている人間で、しかも、柔らかい筋肉ではなくかなり硬い状態の筋肉質の人がいきなり体を緩もうとしても果たして、体は急に緩んでくることはありうるのでしょうかと、体の筋肉が硬いままで動けない骨格を動かすと、健康を損なうだけです。
体の緩めない部分が緩まれてくる訓練は、数か月の特訓とか何かの秘訣、誰々巨匠の集中講座を参加していれば成し遂げるものではありません。一人で時間をかけて練習するしかありません。武術は練習しないでいかなる秘伝を読んでも習得できるものではないし、いかなる巨匠が教えても練習しなければ、武術を把握することはありません。
一種類の武術は一種類の武術の体の動かし方があります。真面目に練習する人は複数の武術を身につくことも不可能ではありません。孫氏太極の禄堂先生も複数の武術を把握しています。もちろん、禄堂先生は私よりももっと懸命に練習していました。今の私の練習量ならば、おそらく、複数の武術を極めることはできないです。私はもっと、呉氏太極を極めたいからです。
一種類の武術で中々極められなくて、それでも強さの為に無理して色々な他の種類の武術を取り組んでいく流派がありますが、このような流派はそろそろ、流派自体の真偽を検討すべきのではないかと思います。武術は、何かの秘伝を得て、その通りの練習を続けて、かなり高いレベルになれば、その武術の不足を感じるようになれば修正が可能ですが、適当に一つの流派の武術の動き方を変えることは、その武術の冒涜に過ぎません。
武術は、それぞれの構造が異なります。太極の体の構造はいかなる流派においても同じのはずですが、適当な体の構造はただの詐欺です。
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