第1654話 50歳で研究会
- 2020/02/27
- 11:21

研究会を立ち上げたのは丁度、私が50歳になった年でした。回りの知り合いは音楽関係や写真関係、または営業関係の人間ばっかりだったので、さすがに知り合いが名乗り出るケースは一見もなかったです。これはなんと今日まで続いております。立ち上げた当時は周りのほとんどの人間の反応はこうでした。「お前、なんで急に太極拳?本当にいけるのか?最近学んだのか…」当然、私はずっと密かに太極を一人で練習してきたので、妻や数人の親友しか私の太極歴を知らないはずです。なんで太極拳と言われれば、生活の為ですね。事業が失敗して、再就職も中々無理のようで思いきり研究会を立ち上げました。自信はほとんどありませんでしたね。自分がやっている太極はこの国の誰とも違い、そして、自分の性格と太極門の意地で自分は他の色々な教え方に合わせることが不可能との自覚があったからです。そして、以前にも事業が失敗したことがあって、私は研究会を立ち上げる際に複数の経営コンサルタントの方に相談しました。本当に新味に色々とアドバイスをしてくれましたね。なんとかできる限りのブログはおそらく、当時の相談で言われた項目の中に唯一実現したものです。他の色々なアドバイスは私のエゴも維持もあって、中々実現できておりません。わかりやすく言えば、あまりにも独特な分野であり、本当は人様とは競争にならないほどのものですので、普通の商売にはならないようなものですので、普通の経営法ならば意味がないとこの7年間の実験でなんとなく証明しました。ブログは、コンサルタントの方より、ある程度お客様が集まっていたらやめればよいと告げられました。理由はずっと書いているとずっとお客様が来ていないことを多くの人に思わせてしまうからです。しかし、私はこれをも無視して、出来る限り書き続けています。色々な方面からの議論やいじめもあって、何度もブログを中断しようと思ったことがありますが、なんとかぎりぎりの時間分配の中でも書き続けております。
私の本当の夢は、何とか金持ちになって、なんとか財団を作っては多くの方々に無料で太極拳を教えることです。この夢も本当に情けなく泡になりましたね。商売としての太極拳経営ですが、私も実はかなり下手な経営法で続いてきましたね。私達は日本古代の剣術家に少し近い考えを持っており、お金を払ってくれた人には懸命に教えるだけです。確かに、今日まで数人が私の教えが難しくて厳しいと判断して退会しましたね。逆に、世間の太極拳教室がいかに教えが緩いとも言えますが、現在の研究会に通っている多くの日本武道経験者の方は私の練習は普通だと言っていますね。日本古代の剣術家は現在の色々な武道教室と異なり、何かの証書や段級の審査はなかったと伺っています。私自体も何の段も級もなく、私に太極拳を教えていた二人も中国武術においては段も級も何もありませんでした。本当に多くの熱心な方よりは何とか段級証書を定期的に発行することによって、日本人ならばきっと長くモチベーション維持が出来るようにしなさいとのアドバイスをいただいてきましたが、私は中々実行していません。私が教えている太極を段級で判断することは本当に難しいと思います。これは、今日の私の研究会で長く通ってくれている方には通じるはずのことです。
そして、多くのコンサルタントの方が提案で言及された連盟を立ち上げることですが、私は中々実行していません。私は自身が教える太極がまだ、支部でも作って誰かに任せられる状態ではないと確信しております。よって、これ以上の組織の拡張も無理です。しかし、世の中では何とか教室の多さと育った教員の多さで組織を拡大しているところが多く、入退会が続かれてもなんとか経営が続くのですが、私のような小さな組織では会員の入会は消費税やコロナなどで足踏み状態でも急に誰かが退会したとか、誰かが急に自動消失したことで給料に直接影響いたします。しかし、自分自身しかできない教えを無理して弟子や会員に任せての組織拡張は非良心的な行動であり、私は決してこのように適当に経営することはしません。
50歳で始まった研究会ですが、7年間一進一退状態が続いています。太極の界隈が乱れているせいにしても自身の組織の成長には何の益もありません。組織の安定を図るには会員一人ひとりが何を求めているのかを把握することが先決だと思いました。今後は、何とか会員さん一人ひとりの要望を伺い、やらせ過ぎないようにして参りたいです。沢山の日本人の方は好き嫌いがあって、これは中国人と同様ですが、日本人の方はその美徳の一つで遠慮してしまうのですが、逆に中国人は何か不満があれば、直接、教える人間にぶつけるケースが多いです。今後の教室では、何をやりたいのでしょうかと、何々はやりたくないなどを個人的に伺っていく所存です。会員さんにやらせ過ぎて退会になった場合はまず、会員さんがやりたくてもやれる自信が失ったことでの退会は悲しいでしょう。もちろん、会員さんの退会は私の収入も減るので困ります。日本ではまだ、研究会の中で慢架が嫌いな方は数人しかいませんでしたが、逆に中国では慢架の練習をほとんどせずにして、推手だけが目的にしている人が多いです。もちろん、その推手は世界の色々な国の巷で行われているがっぷり推手になりますね。
太極は太虚、太極は無と虚の極みであり、それこそが私達の変わらぬ実の根本である骨格が最大限に生かされます。これが私達の研究会の最もベーシックな研究になります。常識的に人類が動けていない骨格が動くことこそが真の虚であります。骨格がぶつかっているばっかしで内面の流れもまったくない人は虚実を語る資格なんかありません。虚実は最低限度の慢架が唯一の練習法です。研究会でこれだけは皆様にお願いしております。これからも多くの方に研究会を知っていただくように頑張ります。
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