第1837話 伸非伸 曲非曲
- 2020/09/22
- 10:23

研究会で長く残されている会員はおそらく、最近になって当家慢架の難しさをしっかりと感じるようになりましたね。これは、一定レベルの自身の体の不安を感じる方々の共通点ではないかと私が思っています。
よって、私達の教室では医者、鍼灸師、施術師や武道のトップの方々…または、体に何かの弱いところを抱えている方が集まっています。いずれ、ご自身の弱さを理解している方です。教室で長く継続している方の共通点は、太極の無限をしっかりと感じていることしかないと思います。最近では慢架に対してかなり深い悩みを感じるようになりましたね。骨盤と足の動きは合わせなくてはならないとか、ここは体がどこに向けるべきだとか…とにかく、正しい慢架を練習すれば、それぞれの体がいかにも慢架に合わないところが出て来ます。それは当然ですね。太極慢架の動きは人間にとっての当たり前にできない動きの連続のはずです。逆に、優雅とか本当に楽しいとか、音楽も洋服はきれいとかで集まる方々は本来の慢架の動きは無理です。
私のところも時々、南のごしきはいつかは体験したいとかのコメントも来ますが、数年前に中国国内で集まった呉式太極拳のすべての主要メンバーが協議した結果、今後は世界で呉式は南北で分けるなどの分裂行動は一切しない共同声明を発表されていることはさておき、本来の道から来た呉式の難しさも理解していないのに、一部の日本人がよく使ういわゆる浅く、広くとの考えで私達の慢架にも興味を示すことは特に非議しませんが、申し訳ないですが、適当に呉式を練習している方は当家の世伝呉式太極拳には向かないと思います。はっきり言って、皆様はやれません。無理です。
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さてはて、本日のテーマに戻りましょう。
伸びではない伸び、曲げではない曲げ、これは多くの太極拳ホームページでも適当に書かれている「将展未展」よりももっとレベルの高い話しです。最近の一部の会員さんは私の動きを見て、ここは伸ばしたでしょうと言って来ますが、実際、会員さんが感じた私の伸びですが、実は私は伸びていませんね。なんとなく、伸びているように見えることです。逆に、私がいつ、肘や膝を伸ばしたのかまったく確認できない時もあるようですね。そして、会員の皆様の練習の中では、ここは肘が曲がるべきなのに、呉式太極拳の正しい動作で動くとどうしても肘を伸ばしてしまうことも一部会員から報告がいただけています。
これはすべて、皆様の成長と懂勁です。
太極の上級者の動きは、まったく動きの気配もないのに、実際に体全体が伸びたり、曲げたりできるようになります。これは、虚実がかなりよくなった時点で、外観からは動きをまったく感じずにして、全身の虚実だけで発と化を行う状態であります。
このような状態ですが、私は日本国の武術家の数人に見せたことがありますね。さすがに、その方々は本当に勉強熱心でかなり高額のお金で私にこの状態を教えることは可能かどうかの打診もきたことがありますが、私は、呉式慢架を30年続けていただければ今の状態を習得できる可能性はあると申すと、30年後はもう生きていないとか、あなたはやはり保守的であまり秘伝技を教えたくないとか…俺が提示する金額が少ないと反省する方もいます。
そうではなくて、この技(状態)は難しいので、30年かかると告げると、今度は、嘘!まじ?私信じない!と、まあ、私が教えている小学生の方もこのような言葉を口にしていません。
このように、私達アジア人は色々な意味で固定観念に囚われていて、武術の何かの秘伝でもいただけたら、明日はたちまち達人になれると思っている人が多いですね。
秘伝であればあるほど、習得できる時間が長くなります。まして、太極は永遠に終結のないものです。くれぐれもご理解くださいませ。
共に、練習して参りましょう。
封建社会では、手抜きしない太極拳は家の中でしか見せません。私は研究会の中で出来る限り、かつての家の中の太極拳を教えております。これは、家の中の太極拳の短縮版です。
会員様募集しております。
伝統太極は本来、練習する際に音楽をかけるべきではありません。その理由は、耳が脳にかなり近く、刺激的な音や声は脳の絶対的な静粛を邪魔するからです。もちろん、太極の凄い達人ならば、脳が音楽の振動を感じても絶対的な静粛を守り、逆に体内の内勁で音楽による空気の振動と同調して動くことは可能です。
私はこれを目標にして修行致します。
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