第186話 折畳と鼓蕩
- 2016/02/29
- 00:09

これはともに太極勁になりますが、今日の若い方にはほどんと通じないと思います。しかし、先人の太極拳著作には折畳と鼓蕩について説明しており、これはもちろん、今日のパソコンの技術では、コピーペーでもされて世界の太極拳ページに出没します。もちろん、その解釈も百人百色。
そして、数日前に中国国内のとある非常に有名な太極拳巨匠がおっしゃるには、太極拳は「一代不如一代」だそうです。(次の一代が前の一代に劣ること)まあ、確かに私もまだ自分の師匠を超えていないわけですから、この言い方は私という一個人のケースで言えば当たっているわけですが・・・
でも、中国国内では一人の太極拳巨匠が1000人を超えるお弟子さんを持っていることも珍しくないことから、例え折畳と鼓蕩などの難しい勁路を習得していても、一対1000の比例なら全員に教えていくどころか、拝師弟子の住所も知らないケースが稀ではないようです。
本日の本題に戻ります。まあ、折畳と鼓蕩はけっこう難しい勁路です。
折畳:人間は手を出してくる前、必ず一度逆方向に戻ることになります。この動きを感知してそれと全く同じ重さで全く同じ方向、同じ深さと全く同じ時間でついていけば、相手が発勁をする瞬間にその勁が戻され、足元に戻される様です。
鼓蕩:相手の経絡、主に手山陽経絡を内勁でコントロールし十三勢の複数の勁を同時に使うことによって、相手が一瞬にして体が浮かされます。
この二つの勁路を習得するにはともにかなりの時間が必要です。
もちろん、十三勢を十三個の動作として解釈してしまうなら、折畳と鼓蕩は永遠に無理ですが・・・
基本からめげずに繰り返し練習することが唯一の道です。
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