第1867話 脱力とか、緩むとか
- 2020/10/22
- 11:38
人間は当然、力を入れないで動くのは簡単ではありません。動かない状態で緩む事は少しは簡単になります。例えば、眠っている際では基本的にこうなります。何故かはよくわからないですが、今日の世の中の色々な武術や武道は緩むことや脱力であることをかなり重んじられているようです。脱力して攻めるとか緩んでいる状態で発勁するとか、「放松」しなさいとか…いかにも、百人百色ですが、太極は基本的に似松非松と言うことを最優先にしているのは事実です。近代の言葉で申しますと脱力しているようで脱力していないこの似松非松は世界での誤解も本当に多いです。今日になって、中国国内の太極巨匠とか大師の多くもこのような太極の基本状態が理解できなくなった事は事実です。それは、練習が足りないか、家の秘伝を背いての練習をしているかのどちらかになりますね。本当に悲しい現実です。
人間は一部の関節や骨格が非常に簡単に脱力できるはずです。人生で色々なボランティアを経験してきましたが、その中で私は沢山の方の最期を見取りました。人間はたとえあと一息の時も指の関節は非常に器用に動いたりします。当然、これは緩みですね。もちろん、このような緩み、人間の最期に寸前の緩みは武術に役立つことなんかありえないでしょうと、このように私は色々と考えて、世の中の緩みに対する誤解を少しでも解釈しようとして、本日ははっきり言ってあまり適切ではない例を挙げています。わかりやすく言えば、人間の体の部分的な緩みは武術に何の役にも立たないことを申し上げているのです。
そして、人間の緩みと言ったら、筋肉が緩んでいると解釈している者も多いですが、しかし、一人の人間は筋力がまったくないと基本的に寝たきりである事は医者であれば誰でもこの見解に至るはずですね。世の中では先天性においても後天性においても、筋力がほとんど失った病気は存在していると複数の医者より伺っていますが、武術の緩みは筋肉レベルだと考えている武術家は本当に多いと思いますが、その武術家や武道家は、寝たきりになりたいとでも思っているに違いがないですね。
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古代中国の内家拳の一部は、何とか体全体の動きで筋肉が柔らかくなり、そうすると人間の骨格が徐々に筋肉の邪魔にされなくなり、全体的に緩むようになって、これではじめて骨格だけで動けるようになります。これは太極の達人も心意拳の達人も達成されたと伺ったことがあります。太極においては馬岳梁、郝少如大師のお二人の全身が骨格で動いていることはこの私も実際に触って体験したことがあります。師匠馬岳梁は全身の骨格だけが動く状態で何年もかけて、私に喂勁、走勁練習を提供しえくれました。もちろん、ブログでいつも申し上げているように、全身の骨格だけで動ける、しかも、人間が通常には動けていない骨格も普通に動く状態は数十年ないし一生涯の努力が必要です。私は世界の巨匠達に申し上げたいですが、さらっと緩みとか脱力、または「放松」などを軽々しく口にしないでいただきたいですね。
人間の仙腸関節と骨盤は基本的に一番動き難い部分になります。1990年代の日本の医学さえ、これは一枚の骨だとの認識が正論になっていました。現在は何故かこの考え方は修正されていますね。医学も色々と難しい分野です。修正しないと世界の普遍的な考え方と異なり、いきなり修正すると本当に恥をかくことになりますね。
先代の説明では、人間は仙腸関節と骨盤の自由、恥骨結合の自由がなければ、内勁は丹田を通ることは不可能です。これができて、やっと、内勁が全身の骨格へと到達して、これで全身の内力が自然に満ちていくのです。これはいわゆる太極専門用語が言っている開胯ですね。
内丹の形成は当然、全身の内勁がかなり満ちている状態で自然と丹田へ集まるようになってくるのですが、その時に意念で誘導することとして知られていますが、今日の世界では体の内勁が最も肝心なところをまったく突破もしていないのに、懸命に意念で内勁をどうしようとしていますが、近代人としての慌ただしい生活や仕事をこなしながら、しかも、太極の訓練は少しでも基本がずれれば結果への道はないだけに、私達は開胯だけでも数十年かかってしまうのに、よくも意念で気を導引するような本末転倒のことが流行っていますね。
太極慢架やその他の内家拳にはまったく興味がなくて、脱力には興味があると世界では沢山の人がこのように練習しているようです。しかし、人間の骨格の脱力はまず、動けていない骨格をまずは動かせるようにする努力が必要ですよ。内面を動かさないでただ、太極や心意拳などの内家拳の状態を真似することは子供の戯れと変わらないでしょう。
太極ですが、まったくの無力ではありません。結果としては、上級者は無力のままで体が色々とかなり難しい動作をこなしています。もちろん、これらの動きは完全に内勁で駆動していますね。師匠馬岳梁の慢架動画がネットに上がっておりますので、ご参考になさってください。まあ、見てもわからないと思います。
研究会では、初心の皆様に如何にして、いつかは全身の骨格と関節が動けるようになって、内勁が全身に満ちるようになる練習をしています。
よろしければ、一緒に練習しましょう。
会員様募集しております。
伝統太極は本来、練習する際に音楽をかけるべきではありません。その理由は、耳が脳にかなり近く、刺激的な音や声は脳の絶対的な静粛を邪魔するからです。もちろん、太極の凄い達人ならば、脳が音楽の振動を感じても絶対的な静粛を守り、逆に体内の内勁で音楽による空気の振動と同調して動くことは可能です。
私はこれを目標にして修行致します。
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