第1875話 上下関係のない組織
- 2020/10/30
- 15:34

日本社会の中で例え何かの趣味の世界でもどうしても上下関係や縦割り、更に中国の封建社会の中で培った組織であれば、それこそ色々と厳しいルールもありまして、後輩になる人間はいつかは先輩になって、その次の後輩に対しては更に偉そうな先輩振りで接していくわけですが、これでは基本的に人間の誰も疲れてしまうと思いますね。ぺこぺこの後輩も偉そうな先輩に、弟子も師匠も結果的に厳しい上下関係の為に生きているような雰囲気になりますが、このような無駄の時間を使って、つまらない人間関係を固持するのであれば、太極拳に練習でもしたらどうかと思いますね。
よって、私は研究会の中で段や級をまったく設けていません。唯一、ご自分で呉式太極拳でも教えてみたい方に対しては形だけの許可書を出しております。これはただ、太極拳のズレはもうすでに世界に広がり、私が原因でかなりズレた呉式太極拳があちらこちらで展開されると本当に困るのですね。私は個人的に色々な方を呉式太極拳の伝授を許可するのは、簡単な試験があります。例えば、慢架を教えたい方に対しては、慢架がある程度正しく覚えていないかで判断させていただいているだけです。それぞれが異なる体と骨格になっていて、太極もまた完成することがありえないので、私ははっきり言って、呉式太極拳を普及したい方がいれば、これ以上に嬉しいことがないです。
先代の二人がやっていたことのように、私も実は呉式太極拳を普及してくれれば、私はこの場面でも自由を皆様に差し上げています。まずは、私は基本的に教えたい方に対しての支部化をまったく要求していませんし、そのつもりもありません。もちろん、教授許可書を出しても私はお金を一切取っていません。先代は、呉式太極拳の普及の為には金銭を一切取っていないからです。私はもしも、最低限度の生活保証があれば、それこそ、色々な公民館などで場所代だけでも無償で呉式太極拳を教えたいところです。しかし、今現在においては他の生計手段がありませんので、一応、研究会という形で私が一人の会社員としての給料を皆様からいただいています。
太極拳を普及することや流派を普及することは、一定の犠牲が必要です。私は流派の責任者の一人ですので、私は流派から嫡伝社と認められていますので、呉式太極拳を教えたい方には無償で許可をしますね。もちろん、教えてもよいかどうかの試験があります。これも流派を背負う人間の責任です。
[いったん広告です]BUDOカレッジにて、呉式太極拳の精髄を明かす「太極拳講義(全24回)」開講中です。東京方面への通学が難しい方、座学にて理解を深めたい方、是非お申し込みください。
ブログは広告の下へ続きます。

縦割り社会と言われている日本ですが、多くの方は縦割りに中で疲れていませんか。上司が一杯奢るとは言うものの、実際に酒の席では多くの方はただ奢る上司の愚痴を聞いているだけではありませんか、私ならば、どうしても美味しいお酒を飲みたいです。お酒を飲んだら美味しい話題で話し合い、年配者は歴史を語ってもよいと思いますが、あまり、若い人が興味のない歴史をどのように語れば聞き入れてくれるのかを研究を重ねてください。まあ、私はあまり若い方と飲みにいく時は、自分はほとんど飲まないようんしています。もう少し若い頃は更に若い奴と酔う為に飲みにいくことも何度かありましたが、それそれであまり喋っていなくてもよいです。私は基本的に会社や仕事の延長線でお酒を飲むことは大嫌いですね。居酒屋のスピーチも好みません。
そして、太極修練ですが、拳法の勉強でもスポーツでもないので、一人ひとり自身の状態を変える練習になります。もちろん、おまけに健康になることも、手合いで勝てることもありますが、自分自身の陰陽調和と虚実分明の練習がすべてです。人間は太極を練習して、少しでも自分が上級者であることや、自分はかなりできるようになったとでも自慢すれば、基本的に次の段階へ進むことは不可能になります。確かに、今日の研究会の中ではかなり出来る者は数人いますよ。しかも、中国国内の偉い先生とそんなに大差がないと思います。もちろん、私は太極でうまくなった者が他所様の流派や武術への軽蔑も許していませんので、太極は基本的に自身を変えることを最優先にすべきだと考えております。
研究会では基本的に皆が平等です。懸命に太極修練している私は基本的に皆と平等にしています。もちろん、こちらの数十年の経験と呉式太極拳嫡伝の意地があって、私の教えに逆らう行動は私はかなり教えにくいのですが、しかし、世の中のほぼすべての見解が統一されていない太極拳の界隈では、教室の中で異なる見解が体から抜け出していないことから来る異質的な考え方は出来る限り包んであげて、その考え方のいけないところをできるだけ説明を重ねています。
私の教室には基本的に段も級もありませんし、上級者も初心者もありません。私も普通に片付けの仕事をしています。私は他の倶楽部の表演会などに出られたら、普通に後片付けをします。最初は多くの方がびっくりしますね。先生がお片付けをしたら、我々はバチが当たるとか…と色々と言われていましたが、慣れれば、まあ、あの先生は片付けが好きだからやらせておけばいいという感覚になりますね。もちろん、表演会では他の偉い先生は表演会が終えれば、直接、飲み会でしょうね。
しかし、太極は常に、自分自身が弱い人間であること、自身の修練はまた足りていなくて…人間はいつになっても弱い存在であることを実感しない限り、太極勁への到達はありえないです。自分で申すのもどうかと思いますが、最初に研究会に来られる方で段も級もなく、上下関係もほとんどない組織の違和感は多々ありますが、慣れれば、けっこう楽しいですよ。これは、縦割り社会の解放の試みでもあります。試行錯誤を続けていきます。
よろしければ、共に練習して参りましょう。

スポンサーサイト