新天方夜譚物語第2話 深呼吸

昨日は睡眠の話しをしました。最後のところに自然と深呼吸という言葉が出ました。たかが呼吸、されど呼吸で今日では××呼吸法が大変流行っているようです。
考えてみると人間や動物は誰もが呼吸しているのではないでしょうか。
動物の体は非常に複雑な仕組みで酸素を取り込んで、その酸素が何故か動物の動きの原動力になっているようです。
逆に、呼吸を止めれば命も終わりです。世界では色々な酷い処刑がありますが、最も残酷な方法はおそらく呼吸を止めるものでしょう。
勿論、色々な病気で呼吸が妨げられるようになれば、私達の健康が著しく妨げられることも避けられません。
喘息患者は上手く呼吸ができなくて苦しみます。連続して高熱を出していると肺炎となり、呼吸困難に陥ることになってそのまま亡くなるケースも多いです。カテーテル治療や中国の鍼灸治療で不注意に肺胞を刺してしまえば、肺が漏れて気胸となってしまいます。若者でしたら緊急手術でなんとかなりますが、体力が手術に絶えられない年寄りの方は死を待つことになります。
スポーツをすれば勿論のように呼吸は早くなります。一部の研究ではこのように人為的に呼吸を速まることによって、人間の体のすべて鍛えられると説明していますが、最近の医学研究では必ずしもそうではない結論も出ています。
人間の呼吸は本来、コントロールするものではないことがわかっています。しかし、武術の世界ではこれに逆らって、呼吸をコントロールことで何かの即効的な目標を達成しようとしますが、その結果はいつも逆です。
勿論、修練の結果であれば、一分間に40回の脈拍で特に体に異常がなければ、これはこれで自然体であり、なにも問題がありません。中国武術の内家拳修練者の一部がこのような呼吸ができます。
呼吸は速くするよりも深くしたほうが本当に気持ちがよいです。長い間の訓練を経ていなければ無理です。しかし、人間はどんなにストレスが溜まっても、できる限りの数回でもよいですが、深呼吸をすれば忽ち体が温かくなり、気持ちも落ち着くことができます。
そんなに難しいことではないですが、どなたでも是非試してください。
できれば、田舎に行けばもっと宜しいです…空気の美味しさが感じますからね…