第2020話 2021年3月22日
- 2021/03/22
- 11:16

きれいな太極拳服で太極拳を練習することは今の中国人にすればいかにも簡単な話しですが、1980年代の中国では運動着を着る人間ならばもうかなり金持ちになりますね。時々、当家も時々、日本人の方が訪ねて来ますが、adidasのジャージの上下はあの頃にはじめて見ました。格好いいなと思いましたね。私は日本人の方にこれは日本でおいくらだろうかと伺ってみました。当時のお値段の答えは私は聞いてかなりびっくりしました。私は当時でもかなりいい給料をいただいていますが、それでも、adidasの上下は私の2ヶ月の給料でした。
今でも私は時々、趣味でadidasの上下を買っております。もちろん、生活に大きな影響はなく、普通に太極拳の練習でも必要です。このように今は私もごく普通にこのくらいの購買力がございます。もちろん、今日の普通の中国人ならば、誰でもこのくらいの買い物は普通にできますね。私の世代、中国の豊な生活も経験していなければ、日本国の最も豊な生活も経験していない世代だと言われています。まあ、このような話しはただ愚痴をこぼしているだけです。人は、不平不満が溜まると基本的に愚痴をこぼす習慣があります。今はどうなっているかはわかりませんが、5年前に帰郷した時に多くの不満不平を溜まっている方が公園で集まり、愚痴をこぼす大会がありました。最後、何故か殴り合いまで発展した記憶がまだ残っています。収入の低階層の人が存在する限り、どこかで愚痴は聞こえてきます。
人類の共通点ですが、経済的に進めば、人間は今まで慣れてきた生活様式は変わります。世には多くの人はより良い、より豊な生活様式を望みますが、道も色々とより良い人間関係や国を治める方法を研究します。もちろん、道の基本的な考え方は自然体であり、無理して豊な生活様式への望みを持たないことが基本です。自然に裕福になることができれば理想です。
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世には勝ち組とか負け組とか、ネットでは最近、いかにして端末の前にいて年収うん千万円獲得できる宣伝で溢れています。世界では多くの人は富を手に入れたのです。しかし、伝統を背負う人間が伝統を組織化にすることで伝統そのものの伝承を粗末にしてきたことも事実です。
太極門もそうではない組織も連盟化に走り、太極本来のイロハの毎日の練習をしないと嫡伝者も嫡伝の秘伝を失うことは多々あります。無責任だと思います。嫡伝は、色々な犠牲してでもなんとか嫡伝の内容を伝承することを生涯の仕事にしなければなりません。昔では太極はかなりお高い値段で伝授されていました。昔の太極の師匠はどなたも生活の心配はありませんでした。
今日だと太極を教える人間はできれば、副業的ではないと本当はいけないと思います。今日ではなんとか大きな組織を作っていないと本当の商売にならないと思います。
しかし、誰かが伝授をしなければなりません。
この年齢になって、体力労働も徐々に無理になって、他の仕事につくことはかなり無理になってきたことで今日は太極拳教室で生計を立てています。組織を選ぶならばもっと富を手に入れられるわけですが、伝授を選ぶならば、自分一人で教えるしかありません。
このような話題では、私も愚痴をこぼしているように聞こえるかもしれません。ブログの読者も減るかもしれません。
私は道を語っているつもりで書いております。
このようなブログは実際に太極を語っています。太極は、人間の体のどの部分の動きをセーブすべきか、どのように自分自身の死に欠けている部分を復活させるのかは、人類社会によく似ています。
誰も彼も、金銭の為に組織を運営すれば、伝統文化が消えていくことになります。
社会で言えば、経済構造が偏ります。
人間で言えば、動けるところばっかり動かしても結果的に我々の虚実のバランスが壊れます。
これが太極思想です。

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