第2112話 2021年6月22日
- 2021/06/22
- 14:24

太極の陰陽調和などを語る人が多いですが、陰陽顛倒を語る人はこの世には中々いません。実際に陰陽顛倒の練習ができないと陰陽調和なんかは有り得ないことは、世の中の世界遺産や乱れ飛ぶ文化遺産のこれからの太極拳界隈では理解できないのが当たり前でしょう。
陰陽顚倒も分からないのに、調和を語る人は、虚実もわからないのに発勁や化勁を語る人よりもレベルが低いです。何故かというと虚実の伴わない力での発勁やテクニックによる発勁は少なくとも太極と関係ない武術になりますが、陰陽顚倒も分からないのにそれでもその練習法が調和になるわけもなく、健康さえ損なってしまうことも考えられます。太極拳を練習して、お体はどうしてもイマイチといいうケースはかなり伺って参りました。体に力を入れての「掤勁」、上半身が形だけで色々な方向へ逃げている所謂「尾呂中正」、呉式太極拳に関しては誰かが適当に踵重心でも言っていれば、多くの人は骨盤を前方へ行かないで上半身だけを前へ倒れているだけで前傾だと勘違いしているのではないでしょうか。これら、すべては陰陽を普段の当たり前の人間のままでいくら練習しても、太極の陰陽調和には至ることが有り得ないです。
陰と陽は実際に人間の体の中ではかなり混沌としていて、人間の骨格の色々な石灰化によって、人体の陰陽も自然と消滅していきます。ですので、いかなる人間の当たり前の動きや状態で体を動かしても結果的にその練習は太極の練習とは言えません。もちろん、逃げているばっかりの太極拳の練習の中でしかも、体が色々と力んでいれば、元々石灰化になりかけているところも普通に進行が早まるばっかりです。多くの太極拳は実際、人びとの体内の陰陽と虚実を壊しているだけだと言って過言では有りません。本当にご注意ください。
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近頃に偶然にもYouTubeで日本版の「姿三四郎」というドラマが見つかりました。私は実際に見たのが中国語に訳して吹き替えたドラマでしたが、今回、記憶の中で訳したところでどうしても中々武術の基本に合っていない部分だけを日本で拝見したところ、凄い誤訳が発覚しました。
柔道の主人公は柔術の人に首を絞められました。柔術の人はもう一回力を入れようとした時に僅かな予備動作があって、柔道の主人公はその僅かな隙の際に絞技から逃れ、柔術家を飛ばしたとドラマが言っています。もちろん、太極の原理や合気道の原理からすれば、このような技は可能です。
太極では全身の虚実がほぼ同じようになれば、首が絞められても基本的に相手の占める力を利用して、相手を倒すことも可能です。ようは、相手の力をどのレベルまで吸収できるかによりますね。そして、絞められたところで直接発勁して相手を倒すこともできます。このような発勁は当然、全身の骨格の間の内勁がすべて、絞められた首の一点に向かって動けられるかどうになります。もちろん、簡単ではないですが、私はこのくらいならば何とかなります。もちろん、教室ではこのような危険なことはやっておりません。
本日のブログを見て、またもや腕試し的な見学はおやめくださいね。他の会員さんはお金を支払って、真面目に練習しているからです。
私の少ない休日でも腕試しの皆様のお付き合いで費やしているなら、本当にもったいないですね。よって、こういう場合は私は基本的に応じませんので、ご容赦ください。
私は太極を仕事にしています。私は自分の代わりに誰かに代講を頼むことはほとんどありません。私もまだ修行中であって、万が一自分が怪我をして、会員さんのレッスンができなくなったところでは、会員さんいは申し訳ないですし、自分自身の商売も終わりです。
コロナで各教室で会員が退会しています。その穴をいつになって埋められるのか本当に大変です。人が技や太極拳を口にするとすぐに腕試しをしたいことは、子供のままですよ。すべての教える立場の人間は、負けたら入会、勝ったらオタクは弱いからもっと強い人を探すなどの気持ちでの見学は基本的に断ると思います。
倒れて流血したとか、骨折したとか、怪我して入院したとか、少なくとも私はこのような教室は嫌です。この自由は先進国である日本では保障されています。

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