第243話 腰痛大国
- 2016/04/23
- 12:27

わたくしは母国以外の外国と言ったら、なんと日本しかないです。
近頃になって、いつか、日本と中国以外の国へ何日か旅行でもしようと考えておりますが、予定が組めるかどうかは本当に微妙ですね。
日本に来てから感じたことですが、日本人は中国人より腰痛患者がかなり多いとのことです。
後に私は日本で色々な分野で医学と関わっていまして、そこではじめて、日本は世界の腰痛大国であることがわかりました。
身近なところで「腰が痛い」と訴えている方は本当に多いですね。
個人的にも老人ホームのボランティア活動で年をとられた方々の世話をしたことがあって、年をとってからの腰痛は若い頃よりももっと心身への打撃が大きいことがわかりました。
今日でも、太極拳教室の入会希望者との話し合いの際に、腰痛持ちでしたら今のうちになんだかの形で緩和した方がよいと勧めております。
言い換えれば、年をとられては腰痛を治す確率がかなり下がるとのことを、色々な実習の中で悟った為、このようなアドバイスに至りましたね。
私が感じている日本の腰痛の一番大きな原因は長時間かつ姿勢の悪い正座や胡座が一つで、もう一つと言ったら過酷な長時間の事務仕事であまり正確ではない姿勢での仕事を続けることで、肩や背中の長時間の緊張による腰痛です。
正座での姿勢は本当に一人ひとりの感覚が違い、一言では中々言い切れないですね。私は一部分の相談者にはただ、できる限り正座や胡座を止めることを勧めております。もちろん、その他のストレッチと兼ねてやっていけば、現在のところでは一定の効果が現れていますね。
事務仕事の場合は、実は多くの方が背中をできる限り伸ばそうとして、なんと腰椎が奥へ凹んでいることが腰痛の引き金であります。もちろん、事務仕事の腰痛は肩と背中の疲労によるものですが、椅子に座っている際に腰椎だけが背もたれより離れていれば、腰の無駄が非常に多く、習慣性の腰痛になってしまいますね。
実際に、私の太極拳教室で多く方が腰痛の緩和を実現しております。
これはおそらく、太極拳初心者にお願いしている「立身中正」のおかげだと思います。「立身中正」の基本は臀部を後ろに出っ張らず、腰椎が奥へ凹まないことです。ある程度、この動きができれば、腰痛の改善に至るはずですね。
お年寄りの腰痛の場合は、背中をなるべく椅子にぴったりさせ、腰椎が背もたれから離れていなければ、「立身中正」に非常に近い状態になります。日本の老人ホームは本格的に取り込んでくれるかどうかは、日本国の社会福祉全体にかかっておりますが・・・
事務仕事の方も同じです。頚椎から腰椎までぴったりと背もたれにくっつけていれば、腰椎の改善になるはずですが、無心に仕事をすれば、このようなことは無理でしょうね。
日本の事務労働の方々、本当にご苦労さまです。
スポンサーサイト