第2486話 2022年8月31日
- 2022/08/31
- 09:46

昨日は太極の幻い動きについて話しましたが、このようなことを信じる人は当然、ほとんどいませんね。
昨今のネットでは、多くの若者が骨盤に力をかけて、体全体の力で懸命に捻ったり、うねりを掛けたりして、まあ、その後は絶対に骨盤の怪我になることは、整形外科のどの国の医者がご覧になっても同じ結論に至るでしょう。
私は結果を知っていますが、骨盤にどんなに力をかけても、どんなに骨盤をうねりあげても骨盤とせん腸骨は離れることがありません。太極の開胯は正しい訓練の元で数十年頑張らないと決してできないものです。
少し昔では、中国も日本も、他の国々も内勁が伴わないいわゆる太極拳の用法、13個の動作で解釈する十三勢がかなり流行っていますが、近頃では、ネットで馬岳梁が開胯についての文書が流れてからは、動作や形による開胯がどうも流行っていますね。
しかし、馬岳梁先生も私も、他になんとか太極勁まで到達した人間の誰もこの開胯は数十年の訓練、そして、師匠が生きている間ではとにかく少しでも疑問があれば、国際電話で師匠に内面の動きについて色々と伺っていました。師匠はご高齢にもかかわらず、自分の話しを懸命に聞いて、色々な説明をしましたね。そして、師匠は何度も電話で私にこう言いました。いつかはあなた自分で研究する時が来ます。頑張ってくださいと…
これはもはや、陰晴園缺、悲歓離合の人生であり、人は誰でもずっと師匠と一緒に過ごすことはできません。
そして、考えてみると師匠は自分の命のために、少しでも調子が悪いとすぐに休養を取っていました。彼らはこう言っていました。それは、少しでも若い人たちともう少し一緒にいたいからです。太極門の嫡親弟子としては、一日でも長く太極を語っていくことが責務です。
そして、自分はこの国で9年間の太極の仕事をしましたね。太極の仕事をする前では、自分は色々な仕事をしました。病気なんか言っていられないぞと、あの時代も経験しております。もちろん、留学生の時のバイトを休むならば、直接収入に影響します。ですので、休まない習慣になりました。
しかし、自分は来年60歳になります。これは避けられない事実です。
もう少し、弟子や会員さんと長くいたい気持ちは今になって湧き出ています。先日は日射病で二日間練習を休みました。今後は弟子や会員さんと相談しながら、休むべき時は体を最優先にします。

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