第2504話 2022年9月18日

連日、男女関係やセックスについて色々と語って参りましたが、こういうのは太極拳と関係ないだろうときっとどなたか指摘されるのではないかと思いますね。その通りです。しかし、これらはすべて太極です。
古代では、陰陽は天地の道、万物の綱紀、変化の根本、生と死の原点と言われていました。すべての対立的立場にある物事は陰陽になります。これは今日になってもまったく変わっていません。陰と陽はちょうどバランスが取れるのがよいと色々な説がありますが、師匠や自分は長い間の練習と社会への観察から、人間の引用と五行は少しでも歪な状態から修正できればこれで本当に素晴らしいですが、陰が何割とか、陽が何割とか、近代社会では、五行のことになると必ず五角形が出ますが、人間の体はそんなに完璧ではありません。
人間のいかなる行いにしても、その行動は人間自身の陰陽、五行と緊密に関連しています。セックスもそうですし、お酒も、人間のすべての言動も自身の陰陽五行と関連しています。セックスに関しては、世界の三大宗教のいずれも淫行を認めていませんが、最近の一部の新興宗教は何故かフリーセックスを提唱していますね。
私達が長い間に研究している道は、自分や師匠の考えでは基本的に宗教とは言えません。道は近代の多くの若者もそれなりに研究しています。日本にも周易を研究している方が大勢います。古代でも道を研究している多くの人は結婚しています。当家に太極を伝授した宋遠橋一世も子孫がいて、その第十七代の伝人は呉式太極拳創始者の呉鑑泉に色々と道や太極の知識を教えてくれました。
性は命の象徴の一つです。人間は何歳になっても性への憧れは残るはずです。性はその崇高たる存在によって、人間の内面世界とのかなり繋がりが深いです。道が申す内面世界は内勁が云々とか、丹田の気が云々とかではなく、生き方によっての内面的なぶれない人間の軸、太極修練からくる人間の陰陽虚実のバランスなどの総合的な人間像であります。
太極拳を太極として練習することは、今日の世界ではかなり困難であり、激動の世界で中国の古代文化や古より伝わってきた日本古代の文化を研究することはいずれも適当な解釈ではいけないと思います。太極拳の本当に強い技はなんだろうかと言われれば、私は本日の見解が太極拳の強い技であると答えます。
もちろん、これを理解することはかなり難しいです。