第2507話 2022年9月21日
- 2022/09/21
- 12:52

朝から自分の拝師師父より呉式太極拳の慢架の動画が送られて、巨匠と言っている呉式太極拳伝人の慢架の型崩れが酷いと言っていましたが、師父はITのこともあまり詳しくないので、ネットでの色々な呉式太極拳の動画はあまり見ていませんね。まあ、今の世の中の呉式太極拳は確かに乱れています。
これは、地域の差だけではなく、自分ははっきりと上海鑑泉社の呉式太極拳も色々と乱れ始めていると以前、鑑泉社の集中講座の時に皆に申し上げたわけです。
太極拳はずれやすいものです。それもそのはずですね。あれほどにゆっくりと動くわけですので、そして、あれほどに適当に「意」を使うことは人間の意志を強めての丹田とか、用法とか、発勁とか…こうすれば高い得点が得られるとかで体に指令を与え続けるならば、本来の太極拳は当然崩れます。
また、ほんの少し学んだだけで既に自分自身を巨匠として立てて、色々な洗脳や色々と中国独特な国家レベルの宣伝などで宣伝すれば、どんな型崩れをしているものも本物扱いされます。
日本はさらに、本格的に太極拳が国家レベルで伝わって来たのが中国の制定太極拳です。そして、日本の国民性と国家の構造からしても学歴や国レベルの推薦、たとえ民間レベルの太極拳になると、あなたはこの国で太極拳教室を何年続いて来たなどの太極拳の本質的なこととまったく関係ないことが判断材料になっています。日本でたとえ太極門直伝のものも結果としては多くの太極拳教室と競り合わなければならないですね。自分は来年になると教室はちょうど10年目になります。まあ、民間太極拳教室は日本では長い方だとそれこそ私の数倍の何数です。当然、これで自然と巨匠や宗家などの宣伝が普通に通るようになったと感じております。
悔しければ、平等ですがあなたも40年間東京で太極拳を教えてみてくださいと…かなり納得。
そして、1980年代で太極拳教室を経営すれば、それこそ自社ビルが建つほどに発展します。あの頃は人々はお金があって、そして、民間太極拳の選択肢は本当にないと言う事実は私も多くの方の話しで知るようになりました。1980年代、私はまだ中国で日本人の平均給料の十分の一くらいの収入で暮らしていました。
研究会はもうすぐ10年目です。私は50歳になって太極拳を教えるようになりましたが、周りは自分とあまり変わらない年齢の方々が集まることは納得しています。若い方々がきはじめています。感無量です。
なんで50歳から太極拳を教えはじめたのだろうかと何度も聞かれました。自分は、50歳の時にちょうど日本で24年過ごした年でもあるわけですので、これで少なくとも日本語は大丈夫だろうと判断しての教室立ち上げに至りました。日本で難しい太極の見解を日本人の人々に伝えようとしていれば、24年はまだ無理だと思います。自分は今でも日本語が完成できていません。
多くの太極拳教室で言語以前にしっかりと伝えるものも乏しく、教える人間自身も太極を理解していない状態だと、これはもう論外のまた論外。
経営のために、人生の為に、我々は古代太極門が言っている「思慮の神」にどっぷりと使って、自分達の脳はありとあらゆる煩悩で太極拳を練習したら、結果が出ないでしょう。これは自分の一番矛盾しているところです。少なくとも、会員の皆様にはこれをできる限り教えていこうと考えています。

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