第2509話 2022年9月23日
- 2022/09/23
- 14:37

老子の師匠と言えば、商易ですが、彼は老子に沢山の書籍を残しました。商易はかなり年をとって、もうすぐになくなる時に、老子は自分の師匠に対して、もっと長生きしてくださいとお願いしましたが、その時の商易はこのように答えました。この世にいる者は誰もいつかは死ぬのだと、これは当たり前の話しですが、商易は老子に対して、人間をいつまでもこの世に残ることができませんが、その人の思想が世に残っていくことが大切ですと…
まあ、これは共産主義とも資本主義ともかなり違いですね。老子は、間も無く他界すると自覚していた商易に対して、もう少し食事をしませんかと勧めましたが、商易はこう答えました。「私はもう歯が一本も残っていなくて、食事はもうよいでしょう。しかし、私の口はまだ喋ることができます。命のある限り、あなたに色々と話して起きたいことが沢山あります。私は死ねば、あなたに話しかけることもありません。今は食事ができても私はあなたに話すことがもっと大事だと思います…」。なんか、涙が溢れますね。
商易、この人は老子よりも長生きしたと言われています。あの時代で道を研究していた人はかなり長生きをしていたと色々な伝記で記されています。もちろん、信憑性は低いですね。キリスト教でも人類の祖先であるアダムは1000歳を超えていたと言っていますが、今の人口で人類が1000歳まで生きていたら、地球三つで足りないでしょう。日本では今、2022年9月1日時点の住民基本台帳に基づく100歳以上の高齢者の数が前年より4016人増加し、9万526人となった。100歳以上人口の増加は52年連続だそうです。100歳を超えないお年寄りの数はもっと多いでしょう。その方々は誰が養うのでしょうかと、消費税は年寄りの方々のためのものでしょうかと、私はかなり疑問にしています。
資本主義が今日まで発展して、仮想空間はかなり増え、実際に価値のない仮想貨幣が流行り、社会もかなりバーチャルが進んできています。人は誰もが労働せずにして、誰でもパソコンの前で仮想貨幣を弄っては儲けるとして、しかし、人類は本当にいつかお金があっても買う物がなくなる時が来ます。中国は実際に多くの農民が畑を放棄して、また、工業の発展によって田舎の土地を大幅に徴用してきたこともあって、中国は今、食料の自給はもはや不可能になりましたね。まあ、まだ、貯蓄はかなりあろうかと思われますが、しかし、人類は基本的に儲けのない家業は人気がなくなって、簡単に一括千金できれば、人は誰でもその家業に身を投じるでしょう。
しかし、道は何を考えているのでしょうか。
道は、ここに自分がいて、ここに他人がいて、人類としてどのように生きていけば、人間同士の調和と社会全体の調和ができるのでしょうかと…そして、道からくる太極は自分自身の体から調和を求めていきます。
どのような方は太極が難しいだろうかと聞かれたことがありますが、私は、自己中心で今まで築いて来た固定観念や歪んだ専門知識、自分の利益しか考えない人は、太極は無理です。

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