第2533話 2022年10月13日
- 2022/10/13
- 09:00


本日は呉式太極拳第四代嫡親弟子の馬江豹の命日です。彼はもう私たちから去って6年経ちました。ちょうど、自分が5人の弟子を迎え入れることで自分の拝師師父の馬江麟を東京に招待していました。池袋のホテルで私と師父馬江麟が突然、馬江豹の逝去を聞き、二人ともしばらくは沈黙していましたね。馬江豹は調子が悪いことは我々は知っていました。彼ははっきり言って飲み過ぎです。65度くらいの白酒は彼にとってまるでお冷のようなものです。馬江豹はお酒の飲み方はかなり狂っていましたね。彼は弟子の結婚式に参加して、多くのお客様が飲みきれないお酒をテーブルに残したままで帰ろうとしたのですが、馬江豹はそれを見てかなりもったいないと言い、店の従業員に洗面器を持ってこいと願った、後に彼はすべての残されたお酒を全部洗面器に集めて、一口で飲み干したそうです。
馬江豹はいわゆる酒豪でした。私は何度も彼と一緒に食事をしたのですが、彼が酔った記憶はありませんね。彼は、飲めば飲みほどに静かになります。彼はお酒を飲むと必ず太極拳の練習をしますが、もちろん、かなり酔ってしまえば、彼は私にも他の親友、家族には自分が酔った姿は決して見せませんでした。彼は本当に酔えば、素早くどこかに自分を隠れてしまうのです。彼は本当に酔えば、どこかの隠れたところで横になって、その後は馬江豹の話しによると彼はああ言う時はいつも記憶が完全に抜けたそうです。つまり、何もわからない時間帯があるとのことですね。彼は結婚して間も無く奥様が他界しましたね。その後、彼のお酒は更に増えました。
馬江豹は今では鑑泉社の名誉社長になっています。もちろん、彼は生きている間に一度も鑑泉社の社長に就任していませんが、彼が亡くなってから鑑泉社の理事会議の見解で名誉社長に追認しました。私はこれが彼にとっての当たり前の名誉だと痛感しています。彼は世界中の色々な国に渡り、実際にどうしても太極拳というかなりゆっくり動く体操のようなものに対する疑問などを懸命に説明しました。もちろん、手を合わせる事もかなりあったと伺っています。彼はほぼ全勝していますが、稀に彼も体がかなり大きいやつに動かされる事もあります。彼は非常に素早い全身の虚実による変化が多くの人を惑わしして、多くの人はその手にかかった瞬間に右往左往させられてしまいます。それがたとえ相当の体重とパワーで彼を一歩動かせた人間も例外ではありません。しかし、馬江豹先生は本当に負けず嫌いで、あの人は何故自分を少し動かせたのかをいつも一人で悩んでいました。
子川上に在りて曰はく、「逝く者は斯くの如きか。昼夜を舎かず。」と…時が過ぎるのは本当に速いです。馬江豹先生が我々から去ってもうこれで6年が経ちました。
彼はこの地上では本当に波瀾万丈の人生を過ごしていましたが、今は天の国でゆっくりと憩われていることと存じます。今はゆっくりと、負けず嫌いも葛藤も何もなく、太極拳慢架の練習をされているでしょう。

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