第2594話 2022年12月13日
- 2022/12/13
- 14:41


親友で妻の師匠でもある酒井多賀志先生は三年前の今日、家でコンサートの為に練習している際に倒れて亡くなりました。私は実は、彼の後日のコンサートをすごく楽しみにしていました。
酒井先生とはじめてお付き合いがあったのは、自分の結婚式で先生にパイプオルガンの演奏をお願いした時からです。先生は非常に誠実な人間でとにかく余計な見解などは一切なく、10分さえあれば練習していることで知られています。
酒井先生が亡くなってから色々と知った話ですが、先生は実際に生涯色々な病気を患っていました。自分も先生がなくなる数ヶ月前に偶然に先生の脈診をしまして、先生に禁酒を勧めました。後に私は妻を通して酒井先生に禁酒をお願いしましたが、酒井先生は、「俺酒井に酒の取り除けば、残る井戸だけではないか」と、まあ、私は日本で本格的に親父ギャグを学んだのもおそらく酒井先生のところです。
自分が最初に出版した本はフル コムの「呉式太極拳最強戦闘術」ですが、その中のテーマ音楽は酒井先生の作曲で妻の演奏になっています。
刊行記念パーティーでは、参列者全員で呉式太極拳の練習を試みたのですが、なんと、酒井先生は、太極拳のことがわからない方々の中で一番様になっていました。彼は何を真似しても本当に真面目です。
私の太極拳の書籍の出版で何故か太極拳のまったく関係ない方の方が沢山集まりましたね。まあ、日本人の多くは本当に本当に武術が好きです。できれば、世の中のすべての武術を全部把握したい気持ちが強いです。
一部のいわゆるオタク武術家と会話したことがありますが、何でも知っていると、何拳法もできると…でも、私は実際にある程度中国武術の他派の知識もありますが、世の中の色々な適当な解釈を聞いていると本当にわけがわからないものが多いと感じています。
知らないことは適当に話しませんと、これは三年前に亡くなられた酒井先生の人生の基準でもあります。酒井先生は自分のわからない音楽の分野においては基本的にコメントをしないことになります。これは、音楽家の先生より得たすごい人間としての基本です。
酒井先生、本当にありがとうございました。
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