第309話 心気之中定
- 2016/06/27
- 11:30

呉公藻著作の【太極拳講義】が曰く、「慢者缓也、慢所以静、静所以守、守之谓定、此即心气之中定也。」
太極はゆっくり動けば体全体が穏やかになり、ついに静かな気持ち落ち着きが実現します。そうすれば守る気持ちが固め、攻めをはっきりさせない守りは「定」と言います。これこそ、脳と内勁の「中定」であると説きます。
無制限にゆっくりと太極拳を練習することはないです。当研究会では一般的に30分くらいの練習になります。これは一般的にどなたでも耐えられる修練時間だと判断したからです。もちろん、膝や足のその他の故障がある方はもう少し速い修練をお願いしています。
太極中級者の修練はおよそ一時間程度ですが、これは、通常の108式を修練していく際に動きが止まらない状態を想定した上での時間配分です。初心者ならば、一時間の修練ならきっと、色々なところで動きを止めてしまい、「勁断意不断」はありえない為、一般的に30分がベストに思われます。
太極修練は慢と不用力の二点が大切です。もちろん、転換承接、気沈開合の間に断点がないことも同時にできれば理想ですが、多くの太極修練者が数十年をかけても中々習得できないことから、太極慢架修練の難しさが歴然です。
こう考えれば、太極修練の上達のコツは謙っていつになっても現状を満足しない気持ちです。会員の皆様の上達を心より願っています。
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