第337話 中者、心気中和、神清气沈
- 2016/07/25
- 12:00

【太極拳講義】の基本拳の解釈に一つの項目です。
原文:
中者,心気中和、神清气沈。其根在脚,即是立点,重心系於腰脊,所謂命意源頭在腰隙。精神含敛于内,不表于外,乃能中定沈静矣・・・
この「中」をまっすぐとして解釈することもかなり多いですね。本来ならば中和されている気持ちを指します。清らかな気持ちで何も考えずに太極拳を練習することが最も望ましいです。
武術の根っこは基本的に足であることが当たり前です。太極拳では理想的な重心は踵になりますが、真面目に数十年の修行がなければ、呉家拳や古典楊家の太極拳のような前傾の際の踵重心は基本的に無理です。
太極拳の重心は腰になります。太極思想により重心ははっきりと相手に見せるものではないことが常識です。転換、承接の際は基本的に腰の回転による牽引で体のその他の部分を動かしたり、回転させたりします。これが、宋遠橋による王宗岳太極拳論の「命意源頭在腰隙」に対する解釈になります。もちろん、古典楊家の解釈と変わりがありません。
太極拳はその意図や用法を収斂することが大切。露骨に表現しないです。そうすれば気持ちが中和で内外ともに落ち着きに満ちてくるはずです。
毎日、研究会会員の皆様に申し上げていることです。
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