第340話 舒者、舒展之
- 2016/07/28
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舒者、舒展之谓。故云先求開展、后求緊凑。初学盘架時、姿勢動作、務求開展、使全体関節、節節舒展之。然非故意用力伸张筋骨、於自然之中、徐徐松展、久之自然松活沈着矣。
舒は楽であるという意味になります。展は動きを大きくすることです。
考えてみると、多くのスポーツや武術は体を酷使することが当たり前にようですね。
昨今の先進技術によって、ネットワークも著しい発達を成し遂げました。毎日のネットを拝見していると、武術家や武道家が出されているお怪我のご報告はいかにも痛々しいです。
まるで、怪我をしないと武術や武道は成り立たず、お怪我は武術家や武道家の勲章であるとのイメージさえ感じ取れます・・・
勿論、太極拳選手のお怪我もあとが立たないですね。
ところで、太極は本来、他のどの武術とも違って、少しでも力まないように、練習の際には少しでも無理を感じると基本的に一定の方法で緩和していくことになります。
多くの太極拳論は初心者に対して、太極拳の練習の時には動きを出来る限り展開して大きくするように要求しています。しかし、これは、無理のないように自然状態での「展開」を言っています。
本日も六十代の会員さんにもっと無理のない動きを説明いたしました。一緒に練習をしている五十代の方に対しては、六十代の方ほどの妥協をお願いしていません。
逆に、無理をして力みながら綺麗な太極拳を練習しても、内勁を自然状態で流されないならば、太極勁の習得は永遠に不可能です。
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