第403話 そうすれば鼓蕩
- 2016/09/29
- 00:25

昨日の二通りの隙と断点がなんとか勝っていれば、一瞬に相手を浮かせることが可能です。
これが世界の色々な太極拳教室が宣伝のスロガンとして使われている「鼓蕩」という言葉です。
わがままのようですが、この「鼓蕩」という奴はそんなに簡単に身につくものではありません。
これに対する一般的な反応は「難しい」一言ですが、私はこれが太極の最も上級の勁路をあかしていない為きっと、多くの方がこれを太極の最も基本的で簡単な注意点だと思ってしまうのも理解できます。
でも、太極のどの難しい勁路も正しい基本を守り続けての結果になります。
このように練習し続けていくところで、体の微妙な変化が現れるのですが、それはあくまでも結果であり、人間がコントロールできるものではありません。
このような人体の変化は練習の際の微妙な動きで変わり、上級者の判断で微調整を行えば、はじめて「鼓蕩」へ到達できます。
最上級の太極勁へ到達できる者は、日々の生活の中でも常に自分自身が変えられることを確信する体勢を有する者になります。
太極は人体の常に変化している状態を認めるプロセスです。
スポンサーサイト