第404話 善と仁
- 2016/09/30
- 01:06

道教では、人間が一定の悟りを得た段階で、自然に人に善意を施すように勧められています。
当然、道教では何事においても自然状態を大切にしていますね。
私が感じていることですが、善においては、自然に善意を施さないと、その善意もきっと人様に伝わりません。
しかし、仁は善意から発するものもあれば、善意がまったくない人間も仁義に満ちるケースがあります。
善がその人の心の一種に現れだとすれば、仁は心の現れの可能があって、一定の共通利益の元での互いの立場を守る約束のようなものもあります。
善と仁は多くの共通点があります。その共通点もきっと、人によって違います。
私が感じている最も目立つ共通点は、善と仁の出発点で時折、善と仁として感じさせていただけないことです。
実際、世界の色々な複雑な人間関係が善と仁の感覚の違いから来ています。
西洋の著名哲学者の一人がこのように話していました。
人類はいつも色々なモチベーションで善と仁を解釈しますが、自分自身の善と仁の感覚を無理に他人に共有させることは人間哲学を冒涜したことになります。
一定の共通点を持つ同士なら、善や仁の現れ方も似ています。
ほぼ共通点を持たない方への善と仁のアピールは本当に簡単ではないですね。
下手に善と仁を提供したら、決して人間関係の向上に繋がることはないと痛感しています。
人間の価値観が直接、その人の善と仁の感覚に影響していることを少しでも理解できていれば、人間関係がいくらか簡単になりそうな気がします。
スポンサーサイト