第430話 生き方
- 2016/10/26
- 11:38

これは誰もが避けられない人生のテーマです。本来なら、一般的な見解からすると人間の生き方なんかは、太極を第一テーマとする私達が語るべきものではないでしょうが、古代中国の道教から生まれた武術ということもあって、生き方と武術の関連性はかつてではかなり研究されていました。
今日では、この私も近代社会の先進国で生きていることがあって、様々な太極修練を妨げる誘惑はなかなか避けられません。皆様と無私の分かち合いをするとすれば、自分自身が上級太極勁に到達できない理由は近代社会生活になります。
まあ、ほとんどの太極修練者が近代社会に生息していますね。
思い起こすと私が太極を学び始める1975頃の中国社会は本当に貧しく、娯楽らしい娯楽がほとんどありませんでした。私が住む町は一千世帯を超えていましたが、テレビは3台しかありませんでした。私の家ではラジオがありましたが、中国国内番組は革命劇のみでしたね。台湾の番組を聞いていた知り合いが反革命罪で投獄されました・・・
幸いなことに中国文化革命が終了したのが1978年であって、改革開放は1980年からスタートしていました。私の太極修練の最初の五年はほぼ、誘惑のない時期でした。
言い換えれば、貧しくてなんとか腹だけが満たせる位の状況なら、人はあまり多くのことを期待しないなら体の内面的なバランスが一番良いでしょう。
逆に、誘惑に満ちている社会の中でも、色々な種類の貪欲と付き合いながらの太極修練は本物です。
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