第488話 以逸待労
- 2016/12/23
- 10:15

楊式太極が出されていた理論の説明も終了に差し掛かっていますが、そもそも、太極だと名乗ってまったく違う理論を語るのも本来なら、言語道断のきわまりでしょう。
ところで、わたくしと言う長い間に自分自身の太極しか研究していなかった「井戸の中の蛙」が3年半前に急遽、太極研究会を立ち上げると同時に、ほぼ休まずにブログも書き続けて参りました。本当に最初の頃より、ご丁寧な方々は何度も私にご連絡して日本国ではいつの時代においても「郷に入り郷に従え」との哲学を最優先にしていることを告げてくださいました。Facebookのコメント欄にも、私がブログを書き始めの頃はほぼ毎日のように違う理論らしきコメントが書かれます。人間ができていない私は当時からこのことで何度も経営のプロに相談を持ちかけたのですが、皆さんの答えは無視との一言でした。
ところで、長い間に太極修練をしている人間なら、誰もが勁路の上達の為に研究と練習を重ねていくわけですが、太極は本来、上達の速度が遅く、一人の人間の個性や社会性によっても学んでいく経歴が違う為、昔の中国では太極修練がかなり難しい武術だと知られていました。その中でも最も実現できないのが本日のテーマである「以逸待労」であります。これをわかりやすく説明すれば、経営のプロの方々が私に話した「何事も気にしない、どんと構えること」です。
武術の基本理論では、どの武術においても拳法がきちんと理解していない方ならば、歯を食いしばり、力いっぱいで剣を抜き、緊張のあまりに全身の毛が立ち、手足も当然のように力みの極まりで動き、まだ、戦いが始まっていないのにもうすでに息が上がり体力がかなり消耗されてしまいます。
太極が考えている武術は常に、内面的では冷静と安静が兼ね合い、外的では全身の筋肉が力んでいない状態です。
ご参考くださいませ。
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