第489話 冬至から春へ
- 2016/12/23
- 17:29

毎年のように冬至の前後がクリスマスイブに当たります。私にとってはクリスマスなどはただの一つの季節のマイルドストンに過ぎません。そして、道教で申す冬至とは年間を通してでも有名な鬼門であり、その前後では大自然の陰気が最も高揚している季節として知られています。冬至は、中国語の意味ではこれから本格的な冬が到来することになります。そして、漢民族では冬至の日には高級な漢方薬による体の補いをします。昨今の中国では、冬虫夏草などが特に流行っているようです。
先日、二人の親友のコンサートではいつものように、前半の最後と後半の最後にパイプオルガンの伴奏で一曲ずつ歌うことになっており、歌ったら味噌が腐る私はいつものように聴く専門に徹しています。そして、先日の2曲は、「きよしこの夜」と「早春賦」でした。何故か日本国の冬のイメージはクリスマスソングとベートーベンの第九交響曲が有名で、春の歌で有名な曲は和の歌が多いです。先般のコンサートでの2曲は中国人である私もかなり、納得しております。
お陰さまで、外国人としての私が西洋文化と和の文化を自分なりに研究し異文化として楽しむことは、来日してからの出来事でした。大学の図書館には世界各国の著作があり、個人のお付き合いでは数人の文学者の方々と仲良くなり、いずれも世界と和の文学を学ぶことが実現しました。だが、近代先進国の共通点で人々は誰もが慌ただしく生存の為に奔走しなければなりません。私達も文学から得る文化が限られてしまいます。文化や人情への理解が異国の認識度の基本です。少しでも和の文化を共有できることは、私に課せられている責務です。
ところで、話しが変わりますが、今日12月24日は、クリスマスイブの日です。このクリスマスイブはどうも、教会がイエズスキリストの誕生を祝う為の一つの祝日のようです。実際のキリストの誕生日、つまりクリスマスは明日の12月25日になっています。でも、日本国のでは一般的にクリスマスイブをクリスマスのように祝う文化が根付いています。