第551話 なんとなくの境地
- 2017/02/25
- 10:33

世のすべての分野ではしっかりしたルールがあり、先進国や日本国では仕事をし易くする為にしっかりしたマニュアルを設けます。
もちろん、世界の成功する会社や組織は、その時の情勢に従いマニュアルを修正し続けるはずです。
人間の体も宇宙万物に似ていて、常に変化している為、その日によって感じ方が違うことも特に問題がありません。
中国宋朝の時代で太極図が生まれたと推測されています。その際の太極図の説明はこうであります。
「無極而太極、如吾心寂然無思,万善未発、是無極也。然此心未発、自有昭然不昧之本体,是太極也。」
だいたいの意味はこうです。
万物は無極から太極へ。人間の心は何も考えなく、すべての善も現れていないなら、無極です。しかし、このような心境で、すべての物事を明白であることを心がくらまされないようになれば、太極になります。
まあ、なんとも言えないわかりにくい説明だと思います。
わかり易く言えば、毎日の太極拳を練習してみて、その日その日の感覚が違うことは当たり前です。このままにして、それを認めることが大事です。
逆に申しますと、日々の太極修練で自分自身の体の違いを感じる方は、本当におめでとうと言いたいです。これは、いわゆる「昭然不昧」に一歩近づいたことになります。
折角ですので、これを無理にして変えないようにしましょう。自分自身が感じている変化は他人がほとんどわからないです。素直に自分自身の変化に従うことにしましょう。
これこそ、太極の基本です。
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