第606話 のぼりゆけ
- 2017/04/22
- 11:59

のぼれ のぼりゆけ
みえない つばさ
いちずな つばさ あるかぎり
のぼれ のぼりゆけ
日本の数学者の高野喜久雄さんが書いた詩の一節です。高野喜久雄さんは生前、円周率の計算に大きな貢献があったと言われています。
非常に不思議に思っていますが、数学者は非常に頭脳がきれる方であり、脳は一瞬にして沢山の計算をされるはずですが、このように自然界にある自然状態の一つである水の生体を描くことはきっと、人間の脳がごく自然状態の状態では最も鋭く働くことを気づいたことに違いがありません。
わかりやすく申すと、脳が高度に緊張をした上でのすべての作業がうまく行かないはずです。高野喜久雄さんが申している「みえないつばさ、いちずなつばさあるかぎり」は、一滴の水の変化の中で蒸気となり、宙にのぼられていく様を描いています。
数学者はきっと、自然科学も数学も、どれ程に脳のスペシャリストも大自然の自然生態に逆らうことは有り得ないことだと言っていたはずです。
違う角度から申すと、人間の脳が体の各部分への指令も自然状態下で行わなければ、これも自然界の生態を無理して逆らうことができないことと同様に壁にぶつかることになるはずです。
いかなる気功や内勁練習も脳が自然状態から働きが徐々に少なくなることまでの修練になります。人間の脳は一つの意念で集中することは基本的に不可能です。自然状態で色々な雑念がなくなれば、脳は本格的に全身と精密に繋がっている状態になります。
水の自然状態のように、大自然の気温の変化で自然に動いているように、我々の脳も同様です。
のぼれ のぼりゆけ
みえない つばさ
いちずな つばさ あるかぎり
のぼれ のぼりゆけ
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