第610話 人の立場
- 2017/04/26
- 01:46

周りの人の立場を考慮して行動することほどに、人間関係が保証される確率が高くなると感じています。呉式太極の創始者から先代馬岳梁迄も最大限にかつて弟子入りをしていた楊式太極の諸先生に最大の敬意を表し、今日になって、私がもしもどなたより、「楊式と呉式で迷っているがどうですか」と聞かれたらきっと、「太極の原理は一つしかない、楊式と呉式は解釈が違って、楊式はいい太極ですよ」と勧めるはずです。もちろん、私がみたところで適当に名前だけが楊式になっている教室であれば、コメントを控えると思います。
基本的に他者がやっている武術や太極に口を出すことはしないですが、あまり酷いことをおっしゃって、人々に害を被るような場合は私も冷静を失う場合があります。ほとんどの場合は堪えます。これは少々自画自賛ですが、上海生まれの上海人は基本的に気高いところがあって、人様のプライバシーには口を挟まないことになります。まして、今日の世界の武術は一人で一つの流派状態は当たり前のようですので、他人様の武術はわかるわけがないのが基本です。
しっかりやっているところの武術家の套路も基本的に評論致しません。稀に評価してくれないかと要請する方もいますが、本当に評価してもよいかを再度確認した上で評価をする場合もあります。武術を経営している人間にとっては、本当に些細なことで風評が傾く可能性があり、互いに慎重に自分自身の武術を表現して、正しいと考える理論を主張すればよいかと思います。
このように慎重に自分自身の太極を表現しても、幼い頃から学んできたものがあまりにも付和雷同ではないので、無理して説明してもマイナス的なイメージが先行することが多いでしょう。
それでも、私は異論を唱え続けてきました。自由社会のメリットですね。読みたい方はいつもご自由に読んでいただいておりますが、あまり、中途半端に読まれても私のブログはあまり価値のないものです。
私も色々と仕事に追われている中で、周りの方に対する配慮が足りないことがあります。日本人の基本としてはこのような事件が起きても基本的にそれに言及しないことが多いですが、稀に真面目に教えてくださる方もいます。私はいつもはっきりと私の配慮不足を教えてくれる方に心より感謝しております。
人は誰でも一番の底の基本ラインがあります。人様のこのラインをいかなる場合で触れてしまえば、真心で頭を下げて謝るしかないと、私も人生の中で何度かこのような失敗がありました。
自分自身の底のラインが触れられたら、私はいつも自分自身の失敗の時を思い出します。人は誰でも弱いだと考えれば、人様の弱さも自分自身の弱さも似たものだと自然に認識できるものでしょう。
幾つになっても自分自身の成長が足りないことでいつも悔やみます。
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