新天方夜譚物語第67話 儲けの手段
- 2015/10/28
- 02:07

生計の為なら世には色々な職種があります。会社員なら任せられた仕事をこなせば、約束されている収入が得られます。しかし、波瀾万丈の人生で大手会社の破綻も手伝って、私は会社の中で出世もなく安定した生活もできません。40才を過ぎた私は個人事業主をなんどかチャレンジしましたが、無能であまり成功していません。今日の太極拳研究会も大儲けはしていませんね。
そもそも、マイナーの世界で儲けようとする事自体がおかしいですよ。大聯盟お墨付きの先生は果たしてどれ程に儲かっているかは疑問ですね。我々民間人の伝統太極拳より生徒数はいくらか多いと思いますが、連盟の所属料金やその他の出費は多いはずです。まして、日本は武術好きな国であり、武術の世界の競争の激しさは自分自身が体験してはじめてわかったことです。
競争の激しい分野で儲けることは至難の技ですが、当然、儲ける為には色々と皆様も頑張っていますね。私はできるならば、いつか太極拳を商売にしないで社会奉仕の一環として教えることができればよいです。太極拳の教学は一定の奉仕精神がないと太極思想には少々合わないような気がしますが、今日の景気では当分、太極拳教室で生きて行かないといけないことも逃れない現実でしょう。
商売なら誰も儲けたいですが、やってはならない基本を樹立することも大切でしょう。
武術の商売は人様を縛り付けることはいけないでしょう。人間力を売る商売なら特にこうでしょう。
武術を教える人間は嘘ついてはいけません。間違ったことを教えるといざっという時はぼこぼこされてしまいます。正しい修行をされている親友の数人が私にこのように申しています。「偽物は見ればすぐわかる…」その通りですよね。
武術の根本は人の体です。しかし、人の体は年をとっていくことは避けられないです。いつも申している通り太極を一種の格闘として修行するなら、若い方の修行者に追い越されることの可能性は常にあります。
格闘技で商売を継続するなら、常に正しい修行法を研究し、常に謙遜な態度で人々に接し、常に人間力のアップが必要です。武術の商売は多くの方が考えているような簡単なものではありません。私は常に自分自身に警鐘を鳴らしています。
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