第672話 有識者
- 2017/06/27
- 10:54

有識者、これは私の語彙範囲からすると、エクスパートという言葉が一番近いような気がしますが、有識者が持つ専門知識が有識者に値するかどうかは一般的に世の中の権力を振るう者に握られています。一般的に有識は学歴としてみることがほとんどですが、私は変わり者としての評価があり、若い頃から農民や百姓と話すことが好きです。
まあ、何気なく話していて、疲れている時はあまり難しい話をするのもなかなか大変です。日本の夜の居酒屋ではあまり難しいことをしないのが常識ですが、時々、居酒屋で隣の席で大声で政治問題などを議論されているのを耳にします。これはまたけっこう疲れるものですね。
今年、私がかつて中退した大学の某有名教授が帰天しました。なんと、彼の最後の仕事が今日の総理の有識者でした。彼の一言が天皇陛下が激怒したそうですが、彼の無意識な一言は本当に彼らしい発言でしたね。もちろん、大学教授はどこかで国の有識者として選ばれるのはごく普通のことです。政治家も有名大学卒の方がほとんどです。
私のような人間なら、それこそ日本語も中国語も中途半端で専門知識もあまり役立たない分野であれば、人々に何かのアドバイスができることは望めないと思いますが、太極の分野の中でも私の考えは今日の世界では絶対的な少数派になります。元々、太極門で代々家族の中で伝わってきた内容は世の中で伝わっている内容と大きく違い、昔から太極門の内部会議ではいつものように世の中の色々な間違っている太極拳理論を笑いながらで議論していたことが今だに記憶に残っています。
日本国のどの代の総理も太極の有識者を探すながば、世界で武術のメダルを取られた方か国内最も大きい連盟のトップの長のどちらかになります。ところで、もしも総理が歌舞伎や能関係の有識者を求めるならば、家元を訪ねることになります。人は自分自身の判断で有識者を求めます。太極は人体の感覚に夜芸術の一種であり、いくら凄い成績や理論書でも表せないものであり、有識か否かはその人と実際に触れ合うことではじめてわかる分野として説明して参りました。しかし、世のほとんどの方はまだ目で楽しむ太極や理論を暗記する勉強法を好んでいるようです。
適当に選ばれた有識者の適当な発言で心が痛んでしまった天皇陛下の心情、私は同情いたしております。
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